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2016年07月01日

苦手なもの

 講師をしているのは、なんか得意なものや特別な知識があるから。また、伝えたいことがあるから。だからといって、なんでもできるわけじゃない。ダメなところもあれば、苦手なものもある。

 わたしの苦手なものの一番は、片づけ。片づけを生業としている何人ものプロと出会って、その「台本づくり」を手伝ってきた。当然、片づけのセミナーも受けている。

「大谷さんがちゃんと片づけてくれなかったら、わたしたちの信用にかかわります」

と、何度も注意される。そのたびに、「頑張るぞ」と誓っても、なかなか片付かない。片づかない原因は分かっている。捨てるのが下手。

「ときめかないモノは捨てる」

と、決心して臨むのだけれど、捨てられない。資料になると、もっとひどい。

「これ、講演のネタで使うかも」
「この話、役立つ人がいるかも」

と、思い出すとキリがない。結果、資料の山となる。

 今年の3月に事務所を引っ越した。かなりの書類、資料を処分した。もちろん、いろんな荷物も処分した。それから3ヶ月が過ぎた。何の不便もない。ということは、いかに不要なものに囲まれていたかが分かる。

「捨てると思うからダメなんです。リサイクルという手もあるよ」

と、片づけ士の小松易さんにアドバイスをもらった。ネットオフ、ブックオフなどいろんなリサイクルのサイトに登録した。たぶん、今までにダンボール30箱くらいはリサイクルショップに持って行ってもらった。それでも、片づかない。ということは、それ以上にモノを買っているのだろうか?小松さんは、

「片づけというのは、カタをつける・・・ということですよ。片づかない人は、 人生も片づかないということですよ」

と、愛情を込めて言われた。

 確かにそう言われると、わたしの人生も片づいていないかも。(笑)

「あの人に連絡しなきゃ」
「この人にこれを送らなきゃ」

などと思っているうちに、疎遠になったり、放ったらかしになったり。そんな自分に自己嫌悪になったりする。

 ありがたいことに、誰も文句を言わないから余計に始末が悪い。そして、わたしの友人が言った。

「わたしたちの年になると、いつ何があるかわからないのよ。出張中に倒れるかもしれないじゃない。その時に『この人って偉そうなこと言ってたけれど部屋ぐちゃぐちゃだったんだ』と、思われるよ!?」

困るよなあ。ということで、何百回目かの片づけを決心。でも、心のどこかで、

「死んだ時は、死んだ時、残った人でなんとかしてくれたらいいや」
「人には得手、不得手がある・・」

と、思いそうな自分がいる。

 そんなことを言っている場合じゃない。今年こそ、やるぞ!

大谷由里子

大谷由里子

大谷由里子おおたにゆりこ

(有)志縁塾 代表取締役

故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…

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