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2015年05月01日

夜中の火事騒ぎ

 防災の講演を聴かせていただいたこともあるし、防災の講師も知っている。それだけでなく、防災関係の講師の台本作りを手伝ってもいる。ところが、自分は、何も分ってないかもしれないということを、先日痛感した。

 現在の住まいは、タワーマンションの45階。景観を気に入って、ここに住むと決めた時に地震は覚悟していた。そして、何かあった時のために軍手と水とカンパンくらいは常備している。引っ越してから2年半。深夜の0時頃、自宅のソファーに座り、メールのチェックをしていた。すると突然、

「30階で火災が発生しました。すみやかに避難してください」と、警報音と共にドキッ!とするくらいの大きな声でアナウンスがあった。

「どうせ、何かの間違いだろう・・」と、とっさに思ったけれど、鳴り止まない。さすがに寝ていた夫も起きてきた。「逃げなきゃ」と、思いながら、何から手をつければいいか・・スグに浮かばない。とにかく、パジャマから服に着替えた。

「何を持って出ればいいのだう」
「財布だけはいるよなあ」

 頭の中は混乱だらけ。なんと、夫は、悠長にもトイレに入った。窓から下を覗いてみたけれど状況は分からない。警報と放送は怒涛のごとく鳴り止まない。身支度を整え廊下に出た。

「エレベーターかな」
「エレベーターは、まずいんじゃないかな」

非常階段の扉を開けた。

「暗いよ。煙が上がってくるとまずいよ」

 同じフロアーの住人が、エレベーター、動いてますよ」と、教えてくれた。

「こんな時でもエレベーターは動いているんだ」
「途中で止まらないかなあ」

いろいろ考えるけれど、そのままエレベーターに乗った。すると、各駅停車。次から次に人が乗ってくる。だんだん人が増える。

「みんな乗れるのかなあ」
「煙は、入ってこないのかなあ」

 最初の通報から下まで降りた時には、30分はかかっていた。そして、放送があった。

「誤報でした」

安心したものの、

「本当だったら、自分たちの取った行動はこれで良かったのだろうか?」
「煙とか火は、どう動くのだろう?」

 いろいろ考えさせられた。そして、今度、防災関係の講師に出会ったら、今回の疑問を聞いてみようと思っている。ほんとうに、防災セミナーの重要性を、身をもって感じた深夜の出来事でした。

大谷由里子

大谷由里子

大谷由里子おおたにゆりこ

(有)志縁塾 代表取締役

故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…

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