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2005年10月01日

一緒にやり遂げる

「これをやって」「あれをやって」と、指示して結果を求めるのは簡単だけど、一緒にやり遂げるって、結構難しい。しかも、自分も仕事を抱えていたら、つい、指示とチェックになってしまう。20年間も仕事をしているのに、やっぱり、この壁にぶつかることがしょっちゅう。

それどころか、「これは、一緒にやってあげたらいいはず」と分かっていても、自分のことに流されて、考えないようにしていることさえある。ほんと、上司失格である。

理想は、ちゃんと情報が共有できていて、お互いをカバーし合えて、きちんと数字を出すことだと分かっていても、目の前のことで疲れてしまっている自分がいる。

こんなわたしが、研修で偉そうなことを言う資格なんてないよなあ…なんて、考え出すと、自分のモチベーションまで落ちるから最悪。分かっているのに出来ない自分に対して自己嫌悪。すると、思わず「もういいか」なんて思い出す。それこそ、ますます悪循環になってしまう。

自分に余裕がある時は、何も問題ない。何でも、一緒にやってあげられるし、待つこともできる。問題なのは、自分に余裕の無い時。

しかも、そんな時に限って、プライベートまでやらなきゃならないことに追われてしまったりする。こうなると、正直、お手上げ状態になってしまう。「もう、どうでもいいや」状態。こんな最悪な自分になりたくない!

だからこそ、余裕を持てる自分でありたいと常々思っている。時間とココロとお金の余裕にこだわっている。誰かと何かを一緒にやる時に大切なのは、つくづく余裕である。ゼロ(0)から何かを始める時は、そんなにガツガツしていないから余裕がある。

27歳で企画会社を始めたわたしもそうだった。ところが、会社が回りだすと、人もお金も回さなければならなくなった。いつのまにか、余裕も無くなっていたし、丁寧に部下を指導することも忘れてしまっていた。自分も会社と一緒になって回っていた。最悪。そして、わたしは、そんな生活から逃れたくて、会社を後輩に譲った。

なのに、また会社を作ってしまったし、人も抱えてしまった。そして、「絶対に余裕の無い自分にならない」と思っていたのにいつのまにか、時間に流されている自分がいる。部下に指示だけしてチェックして、一緒にやってないことを気づく。なんで、こうなるんだろう?ひょっとして、わたし、自分が管理できてない?

わたしだって、こんな堂々巡りをしょっちゅう繰り返している。だから、同じことを悩んでいる人たちの気持ち、とっても良く分かる。

だけど、悩んでいる場合じゃない。自分としっかり向かい合って、「誰と何をしなけりゃいけないのか」を考えて、前に進むしかない。

「一緒にやり遂げる」って、本当に大切。何よりも、「一緒にやり遂げよう」という思いを持つことが大切。時間に追われて、目の前のことに追われて、見失いそうになる時こそ、この原点に戻って、時間を作ろうと努力することにしている。だけど、ほんと、お金と仕事を回しながら、「一緒にやり遂げる」という心を失わないことって、ほんまに難しい。わたしも、みんなと同じです。

大谷由里子

大谷由里子

大谷由里子おおたにゆりこ

(有)志縁塾 代表取締役

故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…

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