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飛び込み営業のコツ ~日本唯一の上司学コンサルタント・嶋津良智~

嶋津良智

一般社団法人日本リーダーズ学会 代表理事

なぜ飛び込み営業をすることになったか、経緯を教えていただけますか?

大学時代は、アルバイトとバンドに明け暮れていました。ほとんど学校へは行かず、大卒という社会に出てからの「はったりのための卒業証書」をもらうために、テストだけ受けに学校へ行っていたような典型的ダメ学生でした。大学3年生後半になり、さすがにそろそろ就職を考えないといけないと思い、年末から就職活動を始めました。当時は1987年、バブルまっしぐらの時代でした。就職には困らないような時代だったにもかかわらず、残念ながら私を雇ってくれる会社が全く現れず(涙)、やりたくなかった営業を志望するという自分に嘘をついた苦肉の就職活動で、やっと一社だけ落ちこぼれの私を拾ってくれた会社がありました。私の人生最初で最後の内定をくれた会社です(汗)その会社が、毎日100件も200件も飛び込み営業をするような大変厳しい会社でした。

失敗したことを教えてください

当時は、一丁目一番地から一件も飛ばさずに回るよう上司に指示を受けていましたが、ある時、急にお客様先へ飛び込むのが怖くなり、2日連続で一件も飛び込み営業をしないまま、同じお客様先の前に行っては、ため息をついて飛び込むことができずに帰社するという日々が続きました。さすがに「俺は毎日何をやっているんだろ・・・。さすがに3日連続は・・・」と思い、当時の後輩に、実は自分のためだったにもかかわらず偉そうに「今日は俺が同行をしてやるから一緒に営業しよう!」と誘い、飛び込むのに2日も躊躇していたお客様先の鉄の扉を、何もなかったかのようにノックして飛び込みました。すると、不思議なことにそのお客様先でサクッと契約が取れてしまいました(笑)この時に、どのような気持ちの状態でもやることに変わりはないので、モチベーションという都合のいいところへ逃げ込まないと決めました。

飛び込み営業のコツを教えてください

飛び込み営業が「好きか、嫌いか」によりますし、戦略が「あるか、ないか」にもよりますが、私は営業がやりたくないと思いながらやっていたタイプでした。しかし、「嫌々やるのも一日、楽しくやるのも一日。どうしたら、楽しみながら営業ができるか。」を考えて、同僚や先輩・後輩たちと、営業という仕事をゲームのように攻略していきました。それと、言葉ではうまく伝わらないかもしれませんが、「事」と「自分」を分けて考えるということです。要するに、営業という仕事である「事」と「自分」を結びつけないということです。もし私が「営業という仕事」と「自分」を結び付けてしまったら間違いなく続かなかったと思います。「事」と「事」を結びつける、つまり「営業という仕事」と「すべきこと」を結びつけるようにしていたので、続けることができたのだと思います。営業という仕事で成果を出す方程式はシンプルで「訪問件数(質と量)×商談スキル×フォロー(質と量)=成果」です。ここをどう戦略的に抑えて、努力と勉強を続けられるかがポイントだと思います。

現在飛び込み営業をしている人に向けて一言お願いします

ハーバード・ビジネススクールの調査によると、「コミュニケーション能力の差で、年収が約2倍変わる」というデータがあるそうです。さらに、アメリカのある経済誌が、平均年収が数億円、数百億円を超える大企業の会長、社長、副社長1500人を対象に、「成功するのに一番役に立ったことは何か?」という調査を行ったところ、72%の成功者が、「コミュニケーション能力」と答えたそうです。では、コミュニケーション能力を最も鍛えられる仕事は何か?それは営業ではないでしょうか。人見知りが激しくて、毎日見知らぬ人と商談をすることなど私の人生の中で考えられなかったことでしたが、何の因果か営業という仕事をすることになり、人生が大きく変わりました。厳しい世界ですが、営業力は人生を生きていく上でたくさんの場面で役に立ちます。ぜひ、目先の厳しさやつらさに目を囚われず、将来の大きな財産となるコミュニケーション能力を手に入れるために鍛えているのだ、と考えて頑張ってください。

嶋津良智

嶋津良智

嶋津良智しまづよしのり

一般社団法人日本リーダーズ学会 代表理事

日本唯一の『上司学』コンサルタント。育てる側がよくならないと、社会も、企業も、人も良くならないとの思いから「『あなたのもとで働けてよかった』をすべてのリーダーへ」を理念に、中小企業のための、人づくり、…

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