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2008年04月15日

イチロー選手がなぜ活躍するのか?

心・技・体
この言葉は誰もが知っている言葉ではあるが、
イチロー選手はこの言葉が手本のように当てはまる選手です。
【技術】は最高のものを持っている。
そして、その技術を支えている【心】と【体】のバランスを常に考え、
最高のプレーを引き出そうとしているのが、イチロー選手です。

「技術練習をすれば、結果を出せるのでしょうか?」

これは正確に言うとYESではありません。
その時、そのタイミングによって
必要なものが変わってくることに敏感に気づける必要があります。
結果を出すための答えはいつも同じではないのです。

「何が必要なのか、何をすれば結果が出るのか?」
この問いかけを常に自分に問いながら、行動をしていく。
すなわち、【心】で「何をすれば?何が必要か?」
とイチロー選手は常に考えているのです。

こんな話があります。

自主トレーニングの期間、キャンプの期間は本当に練習をするイチロー選手。
キャンプ中では2時間、3時間かけて、マシンを相手に1人で打ち込む姿があります。
誰も近くに寄ることが出来ないほど緊迫した雰囲気です。
自分の目標にひたすら向き合い、クリアする姿があります。

必ず目標(その日やるべきこと)があり、目標がクリアできると次の目標、
また次の目標と設定していきます。
イチロー選手によると、目標は高すぎてはダメなのだそうです。
目標は頑張れば、手に入るものが良い。
高すぎると、届かないときにあきらめてしまう。
と言うのです。

目標→意識→行動→結果
この考え方がイチロー選手自身の中でしっかりしているのです。

練習の内容は、シーズンに入れば変わり、試合前の打撃練習のみを行います。
この時のイチロー選手は試合で結果を出すために
体調を万全にすることに重点をおきます。
キャンプ時の自主トレーニング時とは全く違って、
1日約5分ぐらいの打撃練習のみです。

自分を追い込む時と、調整の期間と、時期によって
自分に必要なことをしっかり理解しているんですね。

もう一つ、イチロー選手を語る上で欠かせないのが、「ルーティーン」です。

メンタルトレーニングの中ではよく出てくる言葉で、
自分が良い結果を出すために行う儀式。
これをやっていれば大丈夫だと思えることなのですが、
日本では「縁起をかつぐ」というような意味でしょうか。

イチロー選手のルーティーンは試合中ではバッターボックスに入るときのポーズや、
ネクストバッターでの体操、外野の守備から
自分の打撃でヘルメットをかぶるまでの行動。
手袋をするとき、右手が先か?左手が先か?など様々。
グラウンドに入る時間や、食事なども考えています。

打撃の練習では最初はレフト方向へ、次にセンター方向へ、そしてライト方向へ。
バットコントロールを確認しながら、
自分のやるべきことを変えないルーティーンがあります。
継続することも超一流なのです。

体調管理では、2日酔なんかには決してならない。
お酒の飲む量も考え、次の日への影響も必ず考える。
周りに流されることがないのです。
栄養・休養・運動のバランスを常に考えています。

何より”野球が一番”好きなんです。

イチロー選手がこんな話をしていたことがあります。

「今まで、これだけはやったなと思うことは?」と僕が質問をしたら、

「高校時代、毎日10分だけ素振りをしました。1年365日、3年続けたそのことで、
たった10分がすごい時間に感じ、
誰よりも継続したことで強い気持ちが持てるようになりました。」

誰にでもできること、10分のなかでの意識。
そして、続けることの難しさをイチロー選手は知っています。

そして、こんなことも話してくれました。

「野球が上手になるときの気持ちって、どんなときか分かりますか?」
と僕が質問をすると、

「小さい頃、初めてお父さんとキャッチボールをしたとき、
またしたいなーって思いましたよね!
その時です。その気持ちをどれだけ自分で作ることができるかです!」

という返答がかえってきました。
自分の気持ちの状態まで、よく分かっているんですね。

自分にとって、何が今、必要か、何をすべきかを考えて行動する。
自分の心を磨き、やり続けることで結果がついてくる。
という信念がイチロー選手にはあるのです。

次回は、「210安打 日本最多安打を達成したときの
イチロー選手」を紹介したいと思います。
楽しみにしていてください。

奥村幸治

奥村幸治

奥村幸治おくむらこうじ

ベースボールスピリッツ代表

イチロー選手が210安打を達成した時に、イチロー選手の専属打撃投手を務めていたことから“イチローの恋人”としてマスコミに紹介され、以来コメントを依頼されてのテレビ出演多数 。 1999年に中学硬式野…

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