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2026年01月23日

CICOが必要な時代

第10回「CICOが必要な時代」

2026年がスタートしましたね。今年もよろしくお願い致します。昨年からずっと「上司と若い人たち世代」の関わり方についてみてきましたが、今回はひとつの提案をしようと思います。それは「会社にCICOを置く」ことです。CICOとはChief Internal Communication Officer のことで、社内のコミュニケーション活性化担当者を意味します。CCO(Chief Communication Officer)は最近大手の会社ではよく耳にしますが、多くは対外的なもので、メディアに向けての情報の発信やプレスカンファレンス運営等、会社と世間との対話をメインにしている印象があります。CICOはそれとは異なり、社内のコミュニケーションの円滑化だけに特化した役職です。

笛吹けど踊らず

多くの会社さんで研修をする際、社内に何かコミュニケーションを活性化させる施策や取り組みをしていますか、と尋ねると、ほとんどの場合「何もしていない」という答えが返ってきます。多いのは「目標としてコミュニケーションの活性化」を掲げているけれど、具体的には何もしていない」というケースですね。「笛吹けど踊らず」でいくらトップがそれを目標として掲げても、現場でそれを実施する制度やしくみがなければ絵にかいた餅でしかありません。

投資する価値がないのか

そもそもこの「コミュニケーション」という部分はあいまいで、数値化するのが難しく、何をしたから売り上げが何%上がった、とは言いにくい分野です。これまではたまたま対人スキルの長けた人が会社や部に一人くらいはいて、その人が飲み会となればみんなに声をかけ、飲みの席では上司と若手とをつないだり、また人が去るとなれば送別会をセッティングしたりという役割を果たしていました。いわば人の善意とボランティア精神に頼っていたようなものです。
しかし令和のいまはどうでしょう。リモートワークによって人との距離が離れ、皆スマホとにらめっことなり、人が交流する場が極端に減りました。ランチの時間も、一人デスクでコンビニサンドをかじりながらスマホを見ているような状況です。こういった状況では、人同士の関係性が作れず、組織がチームとして機能することも難しくなっています。ならばそうしたことに特化した役職を作るべきではないかという提案です。

予想される仕事

CICOはどんなことをするのでしょう。たとえば、「Z世代と管理職世代の交流会」。タウンミーティングのような形をとり、ふだん言えないような思い、たとえば「こういうところが嫌だ」「本当はこうしたい」などをぶつけ合うのです。CICOが間にコーディネーターが入り、場をコントロールすることで、お互い感情的になることも避けられ、双方の理解が進むきっかけになります。私が研修でときにこうした場を作ることもありますが、十分効果はあり、相手の本音を聞きだすこともできるのでお勧めです。次は「上司と部下の1on1ミーティング」の設定。部ごとにそのミーテイングスケジュールを組み、実施されているかどいうかを見守る役割です。こういう制度は、ただやれと言っても意味がなく、現場でそれをチェックする人が必要です。あとは定期的な「飲み会」のセッティング。これもただの飲み会ではなく社内交流が目的なので、若手と上司、ふだん話したことのない相手などの組み合わせをCICOが考えます。可能であれば補助金を出してもよいでしょう。また四半期ごとに納会のような簡単なイベントを企画し、社内の会議室でケータリングを頼み、皆が交流できるようなゲームなどを企画してもよいでしょう。

見込まれる効果

こうした取り組みによって、

  • 離職率が減る
  • 管理職と若手の会話が増える
  • 職場の雰囲気が明るくなる→やる気も上がる
  • チームとしての相乗効果が生まれる
  • 結果として会社の売上も上がる

のような効果が推測されます。いまどこの会社もコストカットでこうした役職を置くという発想はまだ持ちにくいかもしれません。しかし、この取り組みをしないと現状は一向に変わらないでしょうし、成り行きに任せていてはチームとして機能するまでにあまりにも時間がかかりすぎる。

私個人としては、せっかく優秀な若手や、経験のあるシニアがいる会社でも、コミュニケーションがうまくとれていないだけで、お互いが成果を出せず、若手が希望を失って辞めていくというのはあまりにもったいないと思います。この取り組みが普及することを期待しています。

いまや人の関係性は意図的に作る時代に入っています。ぜひ皆さんの会社でもこうした役職や期間限定の特命プロジェクトを置いてみてはいかがでしょうか。

川村透

川村透

川村透かわむらとおる

川村透事務所 代表

「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…

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