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2018年03月01日

ジェネレーションギャップ

「大谷さん、何年生まれ?」
と、高校生に尋ねられたので、
「昭和38年」
と、答えたら、
「戦後間もなく生まれたんですね!」
と、言われた。ちょっと待ってよ。戦争なんて知らないよ。
びっくりした。けれど、ふと考えた。今は平成30年。次の年号に
変わったら、昭和生まれのわたしたちは、わたしたちが、
「あの人、明治生まれ」
と、思っていた人たちと同じ存在になる。そして、わたしたちだって、
明治20年代生まれと30年代生まれの人の違いなんて分からなかった。
それと同じことが起こっている。

 最近、企業研修の仕事をしていて感じること。上司が当たり前だと
思っていることが若い子たちにとって当たり前じゃないということ。
「新入社員が電話に出て当たり前」
と、上司は思っている。でも、若い子たちの中には、
「明らかに自分にかかってきていない電話に出ることは無駄」
だと思っているメンバーもいる。第一、携帯電話世代は、
「人の電話に出るなんてありえない」
くらい思っている。確かに、他人に自分の携帯電話に出られたくない。
「ファックス送ってくれ」
と、頼んだら、ファックスの送り方を知らなかった。それどころか、
「写メじゃダメですか?」
という言葉が返ってきたという話もある。

 我が社の20歳のバイトの女性に、
「郵便出してきて」
と、封書を20通渡した。2日後、全部戻ってきた。見たら、切手を貼って
いない。
「切手は?」
「切手って何ですか?」
という答え。LINE世代のメンバーは郵便なんて送ったことが無いメンバーも
結構いたりする。東京の女子大生は、「切手」は、「KITTE」。東京駅前の
商業施設だと思っていたりする。

 何が良い悪いじゃない。見ている世界、生きてきた世界が違う。だから、
自分の価値観だけで物を見ていると失敗したり、誤解を招いたりする。
そのリスクを回避するためにもコミュニケーションが必要。相手がどんな
世界観を持っているか、どんな価値観を持っているか、何を知っていて、何を
知らないか。わたしたちは、研修を通して、そんなことに気づいてもらったり
している。
 そして、意外と分かると楽しい。分かるからワクワクする。
「なーんだそんなことだったんだ」
「そんな目で見てたんだ」
そんなことを楽しく気づいてもらいたい。

大谷由里子

大谷由里子

大谷由里子おおたにゆりこ

(有)志縁塾 代表取締役

故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…

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