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2011年03月10日

世界のトップ・リーダーが実践する「ダブル・スタンダードを基盤とした自分磨き」

日本でも海外でも、ビジネスにおいてパワフルにリーダーシップを発揮する人は、「常に自分を磨く人」です。ただ、一言で「自分を磨く」と言っても、その方法は様々であり、具体的に何をどう始めたらよいのか困惑する人もいるでしょう。そこで本稿においては、「このグローバル社会において、一体どのような方法で自分を磨いていくべきなのか」、大まかにその絵を描いていきたいと思います。

まず最初に、皆さんの頭の中において、「<ダブル・スタンダード>(二重の基準)を基盤とした自分磨き」の構図を描いてみましょう。

<第一のスタンダード>は、仕事そのものに関係のある能力を養うということ。具体的には、業務上、必要な資格を取得、あるいは、能力を養うということです。そして、それを大前提として、少しずつ、どのような業界で働くビジネスパーソンにおいても共通する必要不可欠なスキル、即ち、日本でも海外でも通用する「国際ビジネス・コミュニケーションスキル」を養うことが重要となります。

<第二のスタンダード>は、あなた自身が、日本人として、そして、この地球に存する”一個の個人”として備えるべき「教養」を養うということです。では、「教養」を養うためには一体どうしたらよいのでしょうか、……この問題について、本稿におけるこのスペースにて詳細に説明することには難しさがありますが、ここで、一つだけ、「教養」の概念について理解する上での”大切なヒント”を述べたいと思います。

それは、「”知識”(knowledge)と”教養”(culture)は根本的に異なる概念である」ということです。「知識」は、単に、(表面的に)ものを知っているということ。「教養」とは、学習を通して得た知識(情報)を基盤として、1)「他人のため」、2)「コミュニティーのため」、ひいては、3)「社会、あるいは、国際社会における利益・幸福を追求する」という目的を果たしていく上で必要となる”包括的な知恵”を指します。

今、私が本稿において読者の皆さんにご提案したいことは、「教養を養う上で一体どのような学習・経験を積んでいくことが必要なのか」という問題について考えていただきたいということです。この機会に、是非、頭の中で「知識と教養における相違」について大まかに整理し、自分なりの方法でしっかりと思索し、「自分独自の”自分磨き”」を進めていただきたいと切望しています。

世界のどのような国々においても、ビジネスにおいてダイナミックにリーダーシップを発揮する人は、常に、前述した「自分磨きにおける”ダブル・スタンダード”」を実践する人です。視野が”ローカル目線”で、常に”自分の目の前のもの”しか目に入らない人は、一生涯、そうした”ローカルな思考法・範疇”から脱皮することはできないでしょう。

人の心を確実に掴み、しっかりと人を導いていくトップ・リーダーは、常に、仕事そのものにおける能力・力量を養うことと同時に、この地球に存する”一個の個人”として、様々な分野における学習・経験を積み重ねていく人です。何をどのように学習・経験していくかは、まさに、個人によって様々。大切なことは、企業人として自分磨きをする一方、”一個人”としての自分磨きにもエネルギーを注ぐということです。

世界中のトップ・リーダーと接して感じることは、真の指導者は皆、”仕事力”だけで勝負しているのではなく、「世界に通用する”人間力”」で勝負しているということです。

海外のパーティーに出ると、例えば、企業経営者が突然、出席者の前でピアノを弾き、会場の雰囲気をエレガントに盛り上げるということがしばしばあります。このことは、真の意味で仕事ができるトップ・リーダーとは、実務としての”仕事力”だけでなく、「多方面において教養・見識のある”人間力”」を備えた人である、というわかりやすい具体例であるといえるでしょう。

生井利幸

生井利幸

生井利幸なまいとしゆき

生井利幸事務所代表

「ビジネス力」は、決して仕事における業務処理能力のみを指すわけではありません。ビジネス力は、”自己表現力”であり、”人間関係力”そのものです。いい結果を出すビジネスパーソンになるためには、「自分自身を…

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