2001年に「労作性狭心症」の診断を受け、翌2002年2月に心臓バイパス手術を経験しました。10時間にも及ぶ大手術。周囲の人は「たいへんですねぇ」と心配してくれましたが、私は何もしていません。ただ全身麻酔でぐっすり寝ていただけです。むしろ、あまり他人が経験できないことを経験できるのを幸いと思い、この機会に可能な限り「見聞」を深めてやろうと思いました。病院の中でのこと、お医者さんや看護師さんの言動、患者として嬉しかったこと疑問に思ったこと…。そういう意味では、たくさんネタを仕入れることができました。もちろん一方では、「命」の危険と向き合いつつ…です。合わせて、27歳で脱毛症にかかったときのこと、36歳で虫垂炎の手術を受けたときのことなどを思い出しながら、医療関係者の言葉遣いや人との接し方、もちろん一般人としても役立つ「何気ない一言」の重みなど、さまざまに深い示唆を与える内容です。

講演テーマ「私の爆笑手術日記」の手術の際、私はちょうど落語歴30周年の「記念の会」を計画していました。数年前からその日を楽しみに、それなりに細かい準備や根回しも重ねて来たのに…。手術の日程から言えば、落語会の開催すら危うい可能性も含みながら、しかし意識して「プラス思考」でいることを自分に課しました。手術前後の病室で、見舞い客に対して、また勤務する高校で担任していたクラスの生徒に対して…。結果、この手術を機に、私は大きく自分の人生観を確立することができました。「人生、何があっても前向きに…」と。思えば、幼いころからの自分を振り返っても、アマチュアとして長く落語を続けてきた経緯を考え合わせても…、つまるところ、この「プラス思考」がいまの私を作ってきたと言っても過言ではありません。ともすれば「しんどい」ことの多い世の中ですが、常に明るく、常に前向きに…が、自分の道を切り開く力です。

アマチュアとして、落語歴が40年を超えました。一口に「アマチュア落語」と言ってもずいぶん幅は広く、それこそ会社の宴会でちょっと演じる程度の人から、プロの指導を受けて、そのことを大きな誇りにしてあちらこちら出演している人から…。そんな中で、敢えてプロの指導を受けずに、地域の人々と連携しながら、自主的な落語会を活発に開いての40年の継続です。私が「歴」を誇る所以はそこにあります。落語の登場人物に学ぶことはたくさんあります。具体的な生活の知恵や人付き合いの姿勢など数多い中で、やはり基本的に「日常生活を楽しむ生き方」こそ、学ぶ最大のものです。とりわけ上方落語の登場人物に見る生き方の知恵や、また私自身のアマチュアとしての活動を通じて得た…「ユーモアのすすめ」です。

アマチュアながら落語歴40年の実績の中で学んださまざまを、お求めに応じてお話します。　これまでの例で言えば、「上方落語に見る子育て論」や「上方落語の中の人の操縦術」、また「上方落語の中のマーケティング術」というのもありました。ご希望に対応します。一方で、私は現役の高校教師です。落語の経歴と、教師としての経験を合わせて、世の中を幅広く見ながら　の「世界観」を展開します。

高校の現役教師としての経験は34年めに入りました。さまざまな生徒に会ってきました。またさまざまな保護者にも会ってきました。当然ながら、さまざまな教員や管理職の姿も見てきました。その中で身につけた「私の教育論」です。甘やかすのではなく、冷たく突き放すのでもなく…大人として，子どもたちに何を求めていくのか、が話の中心です。もちろん、大人としての反省もあります。けっして他人事の、距離を置いた話としてではなく、あくまで現役の自分への自己批判もいっぱい込めています。

私は教員歴のほとんどを、テレビ番組を作る放送部の顧問として日々研鑽を積んできました。結果、これまで全国優勝4回をはじめ、数々の華々しい実績を上げてくることができました。その経験で培った「映像番組制作のノウハウ」をお話しします。日常的にさまざまを抱えた生徒たちの指導ですから、ある意味でプロの方がなさる講習よりも「実際的」「現実的」かもしれません。これまでは、生徒や顧問の先生方相手の講習でしたが、ひろく一般の方向けにも通用する内容です。

上記の講演テーマのアレンジとして、お求めに応じた講演をします。教師、上方落語、アマチュアリズム、手術経験などなど…、幅広い経験に裏打ちされた多彩な話題が可能です。ご相談ください。