2016年10月04日

Vol.16

人生最大の危機 ~ヤマダ電機 伝説のトップセールスマン・丹羽昭尋~

人生最大の危機を教えてください。

ある日突然、家族が蒸発し、そしてそれとともに仕事も失いました。自分を責めて自暴自棄になり、病気がちになり、自害を試みたこともありました。

その時の状況や危機が発生した原因を教えてください。

30歳の頃、仕事で遠方へ行っている際、家族と音信不通になりました。携帯が繋がらなくなり、帰宅すると、家は蛻(もぬけ)の殻でした。腰が抜けるというのを初めて体験しました。私は20代の時に、病気や仕事となんとか向き合っていましたが、家族には弱音を見せないようにと、常に真面目に、完璧を目指し、没頭しすぎました。いわゆる、ガス抜き、息抜きができなく、少し暴走気味で家族や自らを振り返ることもできなかった。

それが原因だと思います。

危機とどのように向き合い、乗り越えたのですか?

しばらくは世間との関わりが怖くなり、特に人との付き合いが怖くなりました。そこで私は、震災時(※1)の事を思い出し、初心に戻り、まずは自分から変えていく試みをしました。

※1
丹羽氏は高校卒業後、阪神淡路大震災の復旧支援に携わった。

またそれまで、趣味の登山も一人で行くことが多かったのですが、SNSを通じて不特定多数の方と行ったり、それまで避けていた同窓会や異業種のオフ会にも積極的に参加し、改めて仲間を作るよう心がけました。みんなで楽しむ経験が、仕事仲間への思いやりとなり、最終的にはお客様に還元できたのだと思います。

さらに、親族、友人を大切にする、貢献することを目標にしてから、あらゆる光が見えてきました。

最大の危機に直面したご経験から、どのようなことが得られましたか?

「仕事があり家族があるのではなく、家族や知人があって仕事があるということ」に気づきました。この捉え方を間違えてはいけないと感じ、普段の生活から行動出来ていなければ仕事の成果はあがらないと分かりました。特に家族を大切にし、仕事関係者を大切にし、お客様を大切にする。気遣いや感謝ができる人には必然と人や仕事が集まってきます。

私も今では、新たな家族とともに生活を送り、おかげさまで二人目、三人目と子供も授かり、半業主夫として、子育ても楽しく、充実した生活を送らせて頂いています。

最後に、人生の危機に直面している人へ向けてアドバイスをお願いします。

あらゆる人、いわゆる家族や知人、ステークホルダーは一生の財産です。常に感謝の心と諦めない心、そしてお役に立つ心を持ち、先を見越した人の幸せの為に本心で取り組んでいけば、自然に見返りや結果はついてきます。

前提として、素直で柔軟な気持ちを持つことが大切なのではないかと思います。