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No.10 杉田かおる

インタビュー INTERVIEW/美しい人 No.10 杉田かおる 「食が変わると、カラダ、体調、心も変わる。オーガニック野菜の力で<優しさ>を知り、自分の心も体も大切にできるようになりました」 Photo:三宅詩朗/ Text:森綾/ Edtior:鈴木ちづる

No.10 杉田かおる

― 10キロ減量されたとうかがっています。すっきりとされて、きれいになられたと評判ですね。こうして直接お会いすると、テレビの画面以上にそれを感じます。
杉田 ありがとうございます。実は一昨年の夏、私の洋服のサイズは13号、ウエストは80センチもあったんです。もともと痩せる体質でも太る体質でもありませんでしたが、エネルギー量と代謝のバランスがとれないという難題がありました。当時、キャベツ・ダイエットやバナナ・ダイエットがはやっていましたが、子役の頃、りんご・ダイエットでリバウンドしたことがあり、一種類のものだけ食べ続けるのは避けたいと思っていました。そこへちょうどテレビ番組でダイエット企画の話が持ち上がったんです。それで実行したのが、「オーガニック・ダイエット」です。もともとアレルギーもあって、なるべく添加物の入った食品は避けていたのですが、こうなったら徹底的にやろうと思い立ったのです。ダイエットだけでなく、体質改善が重要だとわかったんですね。もともと、喘息、子宮筋腫、アレルギーと10〜30代までいろんな病気に悩まされていましたから。内臓をしっかり働かせてホルモンのバランスを整える。体の調子をよくすることで基礎代謝を上げる。そのためにはジャンクフードをやめ、今まで食べなかった野菜を効果的に食べて、体にいい食物をとるということです。そして、お酒を3ヶ月断ちました。アルコールは食欲をいたずらに増すし、交感神経を刺激して眠りを浅くするんです。私は長生きしたいと思ったし、体質を変えたいという思いでいっぱいでしたからね。
― すごい意志の強さを感じますが、「できる」という気持ちになったきっかけはなんだったんでしょう。
杉田アメリカでベストセラーになった『スキニービッチ』という本との出会いですね。すごくわかりやすくしゃべりかけてくれるように書いてあるんですよ。「いい油をとりましょうね」というように。その本に衝撃を受けて、これならできるかも、と思ったんです。その本を読み続けるうちに、自分がどんな食品添加物をとっているかをチェックするようになりました。そしてそれを排除していくうちに、本来の食べ物の美味しさに目覚めていったんです。たとえばオーガニックの生の野菜の美味しさや、塩と胡椒だけで素材本来の味を楽しむ、というようなことを。ごはんをたくさん食べたい欲求を、山盛りのサラダに変えるうちに、どんどん体調がよくなっていきました。もともと美食家だと思っていましたが、それからの私は真の美食家になっていったような気がします。

No.10 杉田かおる

― 「オーガニックダイエット」を実行することで、具体的にどんな変化が生まれていきましたか。
杉田 まず気持ちとしては、それまで食べることが罪悪感だったのが、自分を褒めてあげられるようになりました。旬の野菜をたっぷりとるとお通じもよくなります。もともと、朝は誰にとっても排泄の時間帯として適しています。消化のいいものを食べて、午前中のうちにいらないものを出してしまう。それまでは栄養をとるという発想はあっても、排出するという発想がありませんでした。2〜3日便秘をしてもしょうがないと思っていました。今はおしっこの出が悪くなると「どっか悪いのかな」と、健康をチェックするクセがつきました。快便と熟睡。いい生活サイクルがつくれることに喜びを感じられるんです。食べ物の消化もよくなった分、物事に対する消化もよくなったような気がします。

それに体質改善をすることによって性格まで変わったという方もいらっしゃるんです。(笑) もともと楽天家ではありましたが「自分が正しい」と思うことと戦うことも多かった。そこから前に進めないこともありました。それは物事への執着が強かったのかもしれません。でも今は、物事を消化するという気持ちが生まれてきたんです。思い悩むことがあっても、次の発想にもっていける自分の力を確認できた。だから過去のことをぐちぐち言わなくなったし、人の非も責めなくなった。そうすると、自然と人間関係がうまくいくようになりました。人間の心と体は一体なんですね。
― 食生活を変えることで、体質だけでなく、性格や生き方までが変わっていく、ということですね。
杉田 そうですね。特に私たちの世代は消費生活の中で生きてきて、常に流行を追いかけないと置いていかれてしまうという焦燥感があったように思います。けれども、今私が実践している食生活というのは、昔からおじいちゃんやおばあちゃんが食べてきたものを見直し、再発見するという楽しみもあるんです。新しいものをつくっていかなくてもいいという安堵感もあるんですよね。たとえば凝った料理ができなくても昔からある豆腐のお味噌汁、ご飯を炊いて、煮物をつくって、と、一汁三菜で十分。私は今、3分の2は天日干しした玄米をいただいていいますが、消化に悪いということもない。電子レンジも1年以上使っていませんが、なんの不便もありません。食べ残したお米はお湯でおかゆにすればいいんですから。昔はレンジがなくても、今より栄養をとれていたわけですものね。
― 電子レンジを使わない生活をされているというのは意外です。
杉田 合理性や利便性に走ると、失ってしまうものも多いかもしれません。だからといって降りていく生きかたというわけでもないのですが、生き急がない生き方、という感じでしょうか。食を変えてから、すごく自分の体や感覚に敏感になったんです。私は「細胞レベルから変わる」ということをお話しているのですが、自分の感覚に敏感になった分、自分のことも冷静に考えられるようになったし、自分の心の声にも耳を傾けるようになりました。だから今は苦労を苦労と受け止め、楽しいことを楽しいと受け止める人生にしたいと思っています。そうじゃないと、本当の幸せをつかみきれないと思うんです。
― 一年間、農学塾にも学ばれたとか。
杉田 はい。何でも興味があると知りたくなったり、調べたり、体が動いてしまうんですね。オーガニック野菜に目覚めたら、じゃあそれがどう作られるのかも知りたくなって。静岡県にある「ビオファームまつき」で土作りから始めて、稲刈りまで学びました。三ツ星レストランの第一給仕長から有機農業の世界に入られた変わった経歴の方が運営されているところなのですが、松木一浩先生にはとてもお世話になりました。生まれて初めてぎっくり腰も経験して、いかに自分が農業をなめていたか、イメージのなかで生きていたかがよくわかりました。それに現代社会が押し付けてくるデジタルなリズムと、本来の自分たちがもっている体のリズムがまったく違うということも感じました。楽な生き方を勧める人は多いけれど、本当に楽に生きるというのは、自分の体、心を大切にしてあげるということなのではないでしょうか。私はそれを伝えていきたい。講演でも食の大切さや自分の体や心に向き合う生き方をお話したいと思っています。この年齢になってやっと、「自分を大事にする」というその実践のしかたがわかるようになったのではないかと思っています。

美の逸品

私を美しくしてくれる一品

「体質改善には良質の油をとることが大事だと知り、栄養指導をしてくださった先生から取り寄せているのがこの亜麻仁油です。アルファリノレン酸がオメガ3という高レベルのオイルで、体のなかで固まりにくく、血液をサラサラにしてくれるそうです。冷蔵保存が必要で、冷たいまま食べます。サラダにかけたり、寝る前や食事の後にスプーン1杯を飲んだり。2年ほど続けていますが、自然と肌が潤うようになり、今はボディクリーム要らずになりました。」

杉田かおる (すぎた・かおる)

杉田かおる (すぎた・かおる)

杉田かおる (すぎた・かおる)すぎたかおる

女優

7歳の時に日本テレビドラマ「パパと呼ばないで」に出演し、子役デビュー。 中学生の時にTBSのドラマ「3年B組金八先生」で妊娠する中学生を演じ話題を集める。ヒット曲に「鳥の詩(とりのうた)」がある。 …

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