春、夏の甲子園の期間中は選手を連れて甲子園によく連れて行きます。
そこで選手にはよく「打ったとか、打たないとか、ボールが速いとか、そういうことじゃなく、選手の意識を感じろ」と伝えています。
一つ一つの動きからその選手が何を考えて打席に立っているのか、塁に立っているのか、守備をしているのか、そういうところに意識を向けなさい、ということです。このあたりはテレビではなく、スタンドから見てこそわかる部分です。
能力の違いは簡単に埋まるものではありません。年齢も体格も違えばなおのことです。でも、意識の差はその気になればその瞬間から詰めていくことができます。だから僕は中学生だからといって選手に中学生の野球をさせているつもりはありません。
技術的なことを急ぎすぎるとマイナスになってしまうことも少なくありませんが、意識については高いレベルを持っていてもマイナスにはなりません。中学生でも高い意識さえ持っていれば、高校生や大人と同じ考え方も出来るし、逆に何も考えずに行動していれば外見は中学生でも中身は小学生でしかない選手もたくさん出てきてしまいます。もっといえば、プロの中にも中学生の考え方しか出来ない人もいると思います。
こういう意識で選手を指導していけば、入団時にはこちらが一つ一つ指示しても動けなかった選手が、3年になる頃には、一つの指示を出せば先の先まで動けるようになっていきます。また、こちらが指示を出す前に自分から動けるようになっていきます。そうして意識が育っていけば、技術もまた上がっていく。これは、イチロー選手をはじめとしたプロの選手を身近で見てきて、また、田中将大選手をはじめとした多くの子ども達に野球の指導していくなかで実感したことです。
野球に限らず、子どもの頃から高い意識を持たせるようにすることは、子どもたち自身が成長していくうえで非常に大切なことではないでしょうか。
奥村幸治おくむらこうじ
ベースボールスピリッツ代表
イチロー選手が210安打を達成した時に、イチロー選手の専属打撃投手を務めていたことから“イチローの恋人”としてマスコミに紹介され、以来コメントを依頼されてのテレビ出演多数 。 1999年に中学硬式野…
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