No.16  森田正光 / 読む講演会 クローズアップパートナーNo.16 森田正光 /“読む講演会”クローズアップパートナー

異常気象はこの40年。温暖化は生態系を変えてしまう No.16 お天気キャスター 森田正光

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閉じ込められた二酸化炭素を一気に輩出している今

No.16  森田正光

どうしてこんなことになったのか。温暖化の仕組みを説明しましょう。温室効果ガスCO2、二酸化炭素は、今から数千万年前、1億年前、2億年前にはものすごくたくさん地球上にあったんですよ。今より10倍以上あって、気温も10度以上高かったんです。植物にはCO2は食べ物ですから、植物はたくさん生えます。そうすると、その植物を食べる動物が大きくなる。さらに、その動物を食べる動物も大きくなって、やがて恐竜のような大きな動物もできたんですね。ちなみに恐竜というのは、滅びたか、生き延びているか。会場に聞いてみましょう。どうですか、知っていますか。

答えは、大きな恐竜は確かにいませんが、恐竜の子孫はいるんです。鳥です。最近の進化論の本を読むと恐竜が滅びたという説は間違いだと言っていいと思います。鳥になったんです。恐竜も変化しながら、寒冷化を生き延びて、鳥に進化した、というのが有力だそうです。そんなふうにして、恐竜がいた時代は温度が高くなり、植物や生き物が土の中で二酸化炭素を蓄えた。そしてそのまま土の中で変化したものを、植物の場合は石炭といいます。また、土の中でプランクトンみたいな動物が変化したのが石油です。化石燃料とはよく言ったもので、昔はたくさんあった二酸化炭素をたくさん自分の身体の中に閉じ込めて、土の中で変化したのが、石炭や石油なんです。

それを今、取り出して使っているというのは、数千万年前、数億年前の二酸化炭素を急激に土から地球上に出しているということです。それも一気に。だから、温度も急上昇している。これが温暖化なんです。

温暖化のスピードに、植物がついていけない

では、温暖化はどのくらいのスピードで進むのか。今、100年に1度と言いましたが、100年後には2度から3度上がる、という説が有力です。東京の年平均気温は15.9度くらいですが、3度上昇すると19度。鹿児島の平均気温が19度くらいなので、東京が鹿児島の温度になるということです。東京と鹿児島の緯度差を考えると南北の距離は約460キロ。1年に4.6キロずつ我々は南に行く、という計算になります。今、このままの気温がいいとなると、4.6キロずつ北に逃げればいいわけですね、原理的には。では、4.6キロ移動するには、どのくらいの時間がかかるか。人が歩くと1時間9分。チーターで2〜3分。ウサギは4分。カメは9時間。カタツムリは750時間ですが、1年かければ、なんとか行ける。頑張れば、動物は温暖化のスピードについていけます。

しかし、植物はそういうわけにはいかない。自分が実を付け、動物が実を食べて、フンに入ったタネが伸びて、それが大きくなる。そうやって生育範囲を広げるので、時間がかかるんです。だいたい10年、20年かかるのは当たり前で、中には50年から100年かかるものもある。何が言いたいのか、というと、1年に4.6キロずつ気候が変わっていくわけです。そうすると、動物は1年に4.6キロずつの変化に追いつけるけれど、植物は枯れちゃうということなんです。実はこの地球上には、500万から3000万種類くらいの生き物がいます。そのほとんどは、バクテリアや昆虫、微生物です。それがどこにいるのかというと、木の根っことかにいるんです。

植物が滅びるということは、そこにいる微生物も滅びて、その微生物をエサにしている昆虫がダメになって、それをエサにする鳥がダメになって、爬虫類がダメになって……とこうやって、生態系全体が崩れていくということなんです。だから、温暖化で、温かくていいな、なんて思っていると大間違いで、生態系にとっては大変なことなんです。変わる寸前のことを、シンギュラリティと言います。モノが落ちるとき、ギリギリまで行って、そこからごろっと落ちますよね。それはまだ今は来てないけど、あるところに戻れない一点があるのだそうです。それが、おそらく2050年とかでしょうか。そういう時代が来ると、海流が変わったりして、とんでもない、予測できないことが起こる。そこで、温暖化については食い止めよう、というのが、世界の動きなんです。

もしかすると、100年後には日本も大変な温度になっているかもしれない。ひょっとすると40度を超えるのが普通になるかもしれない。大雨の災害も怖いですが、熱さや干ばつも怖い。災害級の熱さになっていくかもしれない。結局、化石燃料の使用を抑えるのが一番いいんです。なかなか難しいけれど、それが問われているんです。

(文:上阪徹)

プロフィール

森田正光/ お天気キャスター

1950年名古屋市生まれ。財団法人日本気象協会を経て、1992年初のフリーお天気キャスターとなる。同年、民間の気象会社(株)ウェザーマップを設立。親しみやすいキャラクターと個性的な気象解説で人気を集め、テレビやラジオ出演のほか全国で講演活動も行っている。2005年財団法人日本生態系協会理事に就任し、2010年からは環境省が結成した生物多様性に関する広報組織「地球いきもの応援団」のメンバーとして活動。環境問題や異常気象についての分析にも定評がある。

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