No.14 竹内薫 / 読む講演会 クローズアップパートナーNo.14 竹内薫 /“読む講演会”クローズアップパートナー

人工知能の時代に、知っておくべきこと。No.14 サイエンス作家 竹内薫

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レジの仕事はなくなるが、店員の仕事はなくならない

他にもいろいろありますね。無人コンビニ、物流無人化、無人施工。コンビニだと、「Amazon GO」。アマゾンが実験的に進めているサービスです。お店に入るときに、スマホでピッとやる。そうすると、アマゾンのアカウントの買い物が始まりましたよ、となる。お店に入って、なんでもいいんですが、カップケーキを取って、懐に入れる。普通はそれをやると、警備員さんがついてきて、お店を出たところで捕まるんですが、Amazon GOはこれでOKです。入ってチェックインすると、カメラがずっと見ていて、人工知能がその人の行動を解析してくれます。何か商品を取って、自分の鞄に入れました。それで出ていくと、課金されて終わり。レジがないんです。解析しているのは、人工知能です。

将来的には、レジで打ち込むという仕事は、ほぼなくなっていくんだろうと思います。とはいえ、うちのそばにあるコンビニのおばちゃんの仕事がなくなるのかというと、僕はなくならないと思っています。そのお店は、周囲のコンビニとは違って、商店街に古くからある酒屋さんなんです。酒屋さんがコンビニに変わった。そこに住んでいて、出てくるのは、町内会でも有名なおばさん。僕は毎朝、コーヒーを買いながら雑談します。そういうのは、残念ながら、人工知能にはできないわけです。その人はレジは打たなくなるかもしれないけれど、いるだけで意味があるんです。だから、その仕事はなくならないでしょう。レジの仕事はなくなるかもしれませんが、店長さんの仕事としてはなくならないんです。人間的な仕事はどうしても必要。人間同士のコミュニケーションは残ると僕は思っています。

世間的には逆な感じがありますよね。ロボットがいて、受付になっていて、そこに行って話す、みたいなイメージ。でも、僕はあれはあまり長続きしないと思います。コミュニケーションを図るという意味では、たぶん無理かな、と思っているんです。簡単な会話型の人工知能は昔からありました。面白いもので、いろいろと打ち込んでしまうんです。悩みみたいなことも書いちゃったりする。でも、単純なプログラムで、まったく理解をしていないんです。パターンがあって、それを返しているだけ。それでも、語りかけてしまったりするんですけど。それから何十年経って、ディープラーニング全盛になって、ぜんぜん違ってきたのはわかっていますが、それでも機械には意識はないじゃないですか。話してくれているロボットくんは意識を持っていない。なのに、感情移入してまわりの人間が話しかけるのは、自分の心を相手に投影しているに過ぎないわけです。やっぱり商店街のおばさんとは違う。今のAIの普及の仕方をみていると、表面的な部分とディープな部分があるのかな、という気がしています。それが、消える仕事、消えない仕事、と意外と関係しているのかな、と考えています。

インターネットセキュリティの専門家が何をしているか

No.14 竹内薫

番組で、掃除機が乗っ取られた、という話をしたことがあります。今日は人工知能の話をしているんですが、人工知能だけではなく、IoTも含めてお話をします。掃除機に脆弱性が見つかったんですね。昔だったら、掃除機は掃除をする機械なので、それで終わりですが、最近はこれがインターネットにつながっている。スマホでコントロールできる。そうなってくると、乗っ取られるリスクが出てくる。乗っ取られると何が起きるか。例えば、カメラがついていたら、カメラで掃除ロボットが家の中を動いて、家の中全部、見られちゃうわけです。それ嫌じゃないですか。それから、スマホが繋がっているので、スマホのほうが情報を取りにくる。かなりやばい状況になりますね。掃除機が乗っ取られると、一見、乗っ取った人ができることは他人の家を掃除することのように思えますが、違う。泥棒が家の鍵を完全にカチッとあけちゃうような、それに近いような状況が起きるんです。玄関ではなく、掃除機が入り口になるんです。

番組で面白いことがありました。インターネットセキュリティについて何度も取り上げたんですが、そこに来る専門家の方がほぼ例外なしに、あることをやっていたんです。セキュリティ対策です。パソコンのカメラの部分に絆創膏を貼っていたんです。僕は以前から貼っていたんですが、打ち合わせすると、専門家ゲストの方、インターネットセキュリティの方々が必ずこれを貼っていました。

どういうことかというと、ハッキングって、やろうと思えばできるわけです。僕は20年前にプログラミングは引退しましたが、30代はずっとプログラミングだけで生計立てていました。中には悪い奴がいて、倫理観があまりなく、人のパソコンに侵入しちゃってもいい、と考える人もいる世界です。そういう技術を持っているんです。狙われたらやっぱりハッキングされちゃいます。乗っ取られちゃう。当然、プロテクションたくさんかけて、自宅でもルーター2つかましたりするんですが、やっても本気でこられたら突破されちゃいます。国家機密だってハッキングされちゃうんですから。そうすると、乗っ取られちゃう可能性が前提になっているということです。だから、インターネットセキュリティの専門家になればなるほど、やられるときはやられるという前提があって、それで最後の最後の防御戦が、絆創膏なんです。なんというか、AI、IT、IoT、大変なハイテク時代なんですが、最後が非常にアナログな絆創膏というところが、なんともいえない面白いところです。カメラが使えないから便利じゃないよね、と思われるかもしれませんが、バンドエイドはテレビ会議のときは、はがせばいい。それ以外は貼っておけと。意外に面倒くさいとやらないんですが、そうすると、乗っ取られちゃいかねないんです。

プロフィール

竹内薫/ サイエンス作家

情報番組のコメンテーターとして、広い知識と視野が評判の講師。
東京大学教養学部教養学科(専攻、科学史・科学哲学)・東京大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(専攻、高エネルギー物理学理論)。大学院を修了後、サイエンスライターとして活動。物理学の解説書や科学評論を中心に100冊あまりの著作物を発刊。2006年には「99.9%は仮説~思い込みで判断しないための考え方」(光文社新書)を出版し、40万部を越えるベストセラーとなる。物理、数学、脳、宇宙、・・・など幅広い科学ジャンルで発信を続け執筆だけでなく、テレビ、ラジオ、講演など精力的に活動している。また大の猫好きでもあり、著作物の中に猫(シュレディンガーの猫)も度々登場する。講演では、具体的な数字や話題を解説しながら、今後社会や聴講者自身がどう歩んでゆくべきかという未来を提示する。その解説の分かりやすさから聴講者の理解度には定評があり、もっと勉強したい気持ちになるとモチベーションアップにも最適と評判が高い。

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