No.16 森田正光 / 読む講演会 クローズアップパートナーNo.16 森田正光 /“読む講演会”クローズアップパートナー

異常気象はこの40年。温暖化は生態系を変えてしまう No.16 お天気キャスター 森田正光

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日本で平成の米騒動が起きた理由は

難しかったですかね。それは、ラップなんです。サランラップでもクレラップでも、雨が降らないから、ラップをお皿の上に敷いて、食材を載せたりするわけです。ラップを敷いていれば、食器を洗わなくていい。それですごい売れたんです。でも、これ重要なことで、阪神淡路大震災のときも、ラップがこういう使われ方をしましました。ペットボトルとかも、いろんな使い方ができるんです。普段、使っているものを別の使い方をする。これは普段から、意識しておくといいですね。ポリ袋は立派なトイレになる。オムツにもなる。

そして93年、大冷夏に日本が見舞われます。平成の米騒動が起きたのは、このときです。米がまったくとれなくなってしまって、緊急輸入。平成5年。タイ米などが入ってきました。世界で、干ばつと大雨が繰り返された。何が起こっていたのかというと、東部太平洋の海水温が高かったんです。海水温が高いと、その場の空気は暖められて、上に行きます。すると、どうなるか。会場にまた聞いてみましょう。

これはわかりますね。空気が上に行くと、雨です。これがアントファガスタの大雨になったんです。そして大雨になると、上に行った空気が今度は下りてきます。空気が下りてくるとどうなるか。会場に聞いてみましょう。晴れですね。これが干ばつをもたらした。

日本付近は、干ばつになった南から、暖かい湿った空気がやってきて、それが北側の冷たい空気の上に這い上がっていって上昇気流が起きました。上昇気流は、雨ですね。ということで、大雨と冷夏になった。

赤道近くの東部太平洋の海水温が高いことを、エル・ニーニョと言います。これは、スペイン語で男の子の意味です。これが起こると、空気が次々と上がったり下がったりするので、上がったところでは大雨が降るし、下がったところでは干ばつになる。そして地球上に連鎖していく。これが異常気象の仕組みなんです。

No.16  森田正光

ここ数年の猛暑の原因は、ラ・ニーニャ。この先は……

エル・ニーニョを予測すれば、だいたい空気の流れ方がわかります。ところが、エル・ニーニョがいつ起こるか、を予測するのはなかなか難しい。どうしてかというと、エル・ニーニョは男の子だから。男の子だけに、たまたま起きると言われているんです(笑)。あれ、何かおかしいですか(笑)。

東部太平洋の海水温が高いと、空気が上に行って雨が降って、下に行って晴れになって、大雨のところと干ばつのところが、次々に入れ替わったのが、92年から93年にかけて起こったわけです。これと同じようなことが3、4年に一回くらい、繰り返されているんです。2007年に同じようなことが起こった。

海水温は、どう変化しているのか、グラフで見てみましょう。海水温が上がったところは、エル・ニーニョ。下がったところは、ラ・ニーニャと呼ばれます。これは女の子の意味です。エル・ニーニョだと日本の夏は冷夏で大雨が起こりやすく冬は暖かいという特徴があります。全部ではないですが。ラ・ニーニャだと逆に、夏は暑く、冬は寒く、極端になる。

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今後はどうなるかというと、上がり気味なんです。今まではラ・ニーニャだった。夏、暑かったのは、そのせいです。その後、どうなっているのかというと、海水温が上がっている。今度は、エル・ニーニョです。暖冬です。実際、この冬はあったかい。大きな目で見るとわかります。一番重要なのは、上昇気流なんです。これが雨を降らせる。下降気流は晴れ。これを決めているのが、海水温なんですね。

温度が上がったから、とんでもない大雨が起きた

もうひとつ、温暖化について、お話しておきましょう。世界の年平均気温を見ます。温暖化していないという人もいますが、明らかに温度が上がっています。1980年くらいから、高さが目立っている。明らかに地球は温暖化しています。100年で1度くらい上がっている。東京だけでいうと、3度くらい上がっている。東京は突出して高い。この東京だけ気温が高いのを、東京温度(東京音頭)と言います。冗談です(笑)。でも、本当に温度が上がっているんです。

温度が上がると水蒸気の量が増えます。海水温が1度高いと7%くらい増える。気温が高くなると、大雨が降りやすくなる。実際、1時間降水量50ミリ以上の年間観測回数は、右肩上がりになっている。

集中豪雨はどうして起こるか。ちょっとビデオで説明しましょう。線状降水帯って、聞いたことありますよね。でも、基本はさっき言った上昇気流は雨、下降気流は晴れ、ということなんですよ。次々そういうことが起こったのが、線状降水帯です。日本では、2018年にも起きました。平成30年7月豪雨です。西日本豪雨とも呼ばれています。台風7号が湿った空気を持ってきて、そのあと梅雨前線上に大雨が降りました。高知県の魚梁瀬(やなせ)では、1852ミリ。他も、1000ミリ超えがたくさんある。この豪雨は、いろんなところで1000ミリ以上降ったんです。

雨の量の総和を見ると、20万8000ミリ。通常の豪雨は3万から5万です。これでも年に一度あるかないか。平成29年の7月の九州北部豪雨が9万。平成27年9月の関東・東北豪雨が13万。平成26年の8月豪雨が17万。ですから、20万などというのは、今まで見たことがないような雨量の合計なんです。50年から100年に一度の豪雨。そういう雨が降った。近年、そういう大雨が現れている。これは気象だけの問題ではなくて、気候が大きい。全体の地球のシステムが、ひょっとしたら、温度が上がって、大雨が降りやすくなっているようにシフトしているんじゃないか。これからこういうことが起こったら、経済的損失も広がる恐れがあります。

プロフィール

森田正光/ お天気キャスター

1950年名古屋市生まれ。財団法人日本気象協会を経て、1992年初のフリーお天気キャスターとなる。同年、民間の気象会社(株)ウェザーマップを設立。親しみやすいキャラクターと個性的な気象解説で人気を集め、テレビやラジオ出演のほか全国で講演活動も行っている。2005年財団法人日本生態系協会理事に就任し、2010年からは環境省が結成した生物多様性に関する広報組織「地球いきもの応援団」のメンバーとして活動。環境問題や異常気象についての分析にも定評がある。

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