No.16 森田正光 / 読む講演会 クローズアップパートナーNo.16 森田正光 /“読む講演会”クローズアップパートナー

異常気象はこの40年。温暖化は生態系を変えてしまう No.16 お天気キャスター 森田正光

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空気が上に行くと雲ができる。下に行くと晴れる

雲の下の部分は、伝えるという字の右側の部分ですが、空気がもやもやもやと上に行って雲になったという、もやもやを表している。云々といったりしますね。もやもやと空気が上のほうに行ったら雲になるというのを、表した字なんです。昔の人は、空気の中に目に見えない水があるということを知らなかったわけですが、ずっと長い間、観察する中で、とにかく空気が上に行くと、雲ができるということを知ったんだと思います。いいですか、雲という字。気象学の神髄といえる字です。空気が上に行くと、雲ができるということです。雨が降る。逆に、空気が下のほうに行くと、晴れます。極端にいえば、気象学というのは、この2つしかないんです。今日は、これを頭に入れておいてください。そうすれば、気象のすべてがわかるといっていい。

そして、上昇気流というのは、スピードがすごく遅くて、1分間に数センチとか、本当にわずかしか昇っていかないんです。ですから、積乱雲とかを別にすれば、観測でなかなか見つけられないんです。そこで我々は天気図を見て、いろんなものを調べて、ここに上昇気流があるな、と探るわけです。山の天気は変わりやすいと言われますが、風が山に当たって、それがふわっと上に行くから。上に行くということは、上昇気流だから雲であり、雨になるわけです。逆に空気が下に行くと、晴れる。この2つしかない。すごい単純。大雨が降るところは、上昇気流が強められたところなんです。

そういえばこの前、中国の天津で講演したんですが、中国のPM2.5は、やっぱりすごいですね。現地時間8時の飛行機に乗って、お昼には羽田に着く予定だったんです。それが、PM2.5で高速道路が閉鎖されてしまって、見通しが200メートルとかで。乗り遅れて、オンエアに間に合わなかったんです。調子悪かったんじゃないんです。この業界に入って、健康だけが取り柄でした。今まで1週間休んだのは、インフルエンザです。1日で治ったんだけど、強制的に休まされて。7、8年前かな。病気で休んだの、それ一回だけなんですよ。

予報が間違ったら、その理由を説明すればいい

No.16 森田正光

そうそう、天気を間違ったら謝るべきなのか。僕はそうは思ってはいません。現代の天気は、スーパーコンピュータが出している。そのスーパーコンピュータよりも勝るものは何もなくて。我々がいくら経験値を言ったって、経験の時代はもうとっくに終わっているんです。自分が出したわけじゃなくて、スーパーコンピュータで、しかも最新の技術で出したわけだから、それはやむをえず、そうなっている。そんなことをいちいち謝っていたら、きりがないですね。確率的なものだから限界はあります。謝る5秒があれば、僕は裏側を説明してあげたほうがいいと思っています。そのほうが誠実だ、と。どうして予報が外れたか、それを5秒で言う。冷たい空気がいつもより早く入った、とか。

30年前は謝ったことがあります。池田弥三郎さんという亡くなられた有名な文学者がいます。若いとき、NHKラジオに出ていて、予報が外れてしまって、外れた理由を述べたんです。そうしたら池田さんが、新聞で「近頃、美しい日本語を聞いた」という出だしで文章を書いてくれて。NHKラジオの朝7時前の天気予報で、天気が前日からどういうふうに変わったかという予報が外れたことを淡々と説明してくれた、と。すごい褒めて書いてあって。あ、これだな、と思ったんです。簡単に謝るんじゃなくて、謝れば済むんじゃなくて、現象をきちんと説明することのほうが、うんと重要だ、と思って。それ以来、司会者との会話でごめんなさいと言うことがあっても、自分から進んで謝ることはないですね。なんでそうなったのか、を理解することのほうが大事ですから。

世界で一番雨が少ないところで大雨が降った

さて、お待たせしました。やっと本題です。異常気象と地球温暖化について今からご説明します。今、地球で何が起こっているのかということについて、です。異常気象という言葉がいつからできたのかというと、昭和の初めからあります。ただ、その頃は今のような稀な現象ではなくて、すごい台風が来たとか、そういう場合に異常と言っていたんですね。本当の異常気象というのは、この40年くらいに出て来たもので、しかも日本語というよりも、英語のUnusually Weatherという、いつもとちょっと違った天気だよ、というのを誰かが異常気象と訳して異常気象になった。そして、一般化していったのは90年代です。

世界で一番雨が少ないところはどこか。世界記録を持っているのは、チリのアタカマ砂漠です。1941年から10年間で0.6ミリしか降っていないという記録があります。この砂漠の中に、アントファガスタという町がありますが、そこで1991年の6月、突然、大雨が降ったんです。砂漠の町で、です。それから、ほどなくして、91年にオーストラリアで干ばつが起きました。カリフォルニアでも干ばつが起きた。世界の気象災害で一番、怖いのは、実は干ばつです。台風でもなく、大雨でもなく、干ばつが一番怖いんです。なぜかというと、食料が取れなくなり、疫病が流行るからです。

翌年、92年、今度は台湾、沖縄、フィリピンで干ばつが起きました。この沖縄の干ばつは、よく覚えています。気象協会というところを辞めて、フリーのお天気キャスターになって、当時、バラエティとかに出るようになっていたんですね。このとき、あるクイズ番組で、こんな問題が出ました。沖縄の干ばつのために、あるものがものすごく売れたんです。その売れたものは何でしょう、と。ちょうどいい機会なので、会場に聞いてみましょう。わかりますか。雨が降らないと売れるもの。中学生や、お子さんがいいかな。

プロフィール

森田正光/ お天気キャスター

1950年名古屋市生まれ。財団法人日本気象協会を経て、1992年初のフリーお天気キャスターとなる。同年、民間の気象会社(株)ウェザーマップを設立。親しみやすいキャラクターと個性的な気象解説で人気を集め、テレビやラジオ出演のほか全国で講演活動も行っている。2005年財団法人日本生態系協会理事に就任し、2010年からは環境省が結成した生物多様性に関する広報組織「地球いきもの応援団」のメンバーとして活動。環境問題や異常気象についての分析にも定評がある。

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