2016年08月24日

Vol.12

飛び込み営業のコツ ~ヤマダ電機伝説のトップセールスマン・丹羽昭尋~

なぜ飛び込み営業をすることになったか、経緯を教えていただけますか?

今となっては時効かもしれませんが、私は高校卒業後、震災の復興支援をしながら大阪で社会人となり、体の許す限り、社会勉強のためにセカンドワーク、サードワークをしていました。その中で、リフォーム会社などでテレフォンアポイントやメール営業を経験しました。一日約400件の電話掛けで、ご自宅や企業に上がり込むの為のアポイントが何件とれるかを実践していました。

特に飛び込み営業の一つであるテレフォンアポイントは、顧客の顔が見えないというリスクがあり、心理的な駆け引きがなかなか難しいため、ある意味リアルな訪問営業より敷居が高く、難易度も高いです。ただ、テレフォンアポイントでの経験によって、飛び込み営業のノウハウが習得できたといっても過言ではありませんでした。

その後の建築会社での訪問営業では、この経験で自らの営業方法を確立し、実績を上げました。

失敗したことを教えてください

ある企業で携わっていた時の事ですが、その企業では独自のトークマニュアルを活用することがマストで、その文章をそのまま棒読みしていたため、自分なりの表現や感情がなく、顧客には自らの本心が伝わりませんでした。本心で顧客に伝えられないということは、顧客の本心も理解できずにいるということです。さらにマニュアル依存では顧客との関係は長く続かず、論理的な力もつきませんでした。

飛び込み営業のコツを教えてください

飛び込み営業は、あまり難しく手法を考えない方が良く、実は顧客はそこまで上手な営業手法を望んでいません。それよりも自らのカラーを出し、顧客のお役に立ちたいという一生懸命で本心な気持ちがあれば、表現が少し下手であっても、悪意がある顧客以外は少なからず話は聞いてくれます。

新入社員が、営業の第一段階である家や企業への上がり込みがしやすいのはそのためです。ただ、ここで大事なことは顧客目線です。顧客の文化や歴史にできるだけ共感し、顧客を賞賛していきます。そうすることで信頼関係への第一歩が生まれます。そして、顧客の話を十分聞き入れます。その時、否定や反発、自分の思いを押し付けることは厳禁です。ただ、よくあるケースで「あなた(顧客)の事を十分理解しています!」と、知ったかぶりをするのは逆に失礼な対応です。私達が接する数分、数十分で、数十年分のことを理解出来る人は少ないでしょう。

常に「お役に立ち」、「あきらめない心」で、目線や話すスピードを合わせ、顧客と対等に向き合う。その心が訪問営業では大事になってきます。具体的な手法は研修や講演でお話ししていますのでご相談ください。

現在飛び込み営業をしている人に向けて一言お願いします

人と同じことをしていてはいけません。

自らのカラーをもち、下手であっても自信を持ち、自らの言葉で顧客に思いを告げる。これが大事です。そのためには、常に原点に戻り、誠心誠意取り組み、さらにもっと良い営業を追及する。しっかりやれば奥が深いのが営業。もっと接客論を深めていくと実はどんどん新しいものがみえてきます。

また、お客様に「満足した、楽しかった」と言われて納得していてはプラスはありません。「これで本当に良かったのだろうか」と、常に自らを疑わなければなりません。

実は、営業の仕事には正解はないのです。

お客様の期待に応えることは大事ですが、その期待を超える接客をしていくと一皮むけた真の営業のプロとなります。営業マンはエンターテイナーと化し、仕事場はエンターテイメントと化します。営業の手法である論理力やレトリック、ユーモア。これらを養うためには、普段から色んな趣味や興味を持ち、人と会って、話すことの引き出しを持つことです。これらを兼ね備える営業のプロは、その流れるような手際の良さ、パフォーマンスがお客様を魅了し、お客様を感動させます。

重要なのは、常にお役立ちの心で「目先だけではなく、将来に渡って人を幸せにする仕事をすること」「心に残り感動する仕事をすること」。営業においてこれが大事ではないかと、私は心の底からいつも考えています

仕事ですぐに成果が出る人は極わずかです。普段の生活から、コミュニケーションや人間力、心理的なところを私達と一緒になって養っていきましょう。