2018年06月01日

Vol.13

飛び込み営業のコツ~超前向きモチベーター・和田勉~

なぜ飛び込み営業をすることになったか、経緯を教えていただけますか?

学生時代、自分は理系の人間で技術者になろうと思っていて、営業って人にペコペコしてあまり良い印象の無い仕事と思っていました。しかし、周りの友人から「べんちゃんは営業向きだから営業をやったらいいよ」とよく言われていたので、18歳の時に、周りがそこまで言ってくれるのだから好奇心もあり、一度チャレンジしてみようと、赤ペン先生の教材販売の代理店で営業をやることになりました。

そこは、今で言うなら「ブラック企業」で、完全歩合制、できるやつはお金になるけど、売れないやつは人として扱ってもらえないくらいの厳しい会社でした。入ってくる人は、あまりに厳しい対応のためドンドン辞めていく、そんな会社でした。

失敗したことを教えてください

その会社では、小学校高学年の名前と住所が入った名簿を毎日渡されたのですが(当時は、よくこんな名簿があるなと感心しました)、私は大阪市の大正区という下町のエリアの名簿を渡されました。そこには、毎日100人以上訪問するための情報が書いてあり、住所を探して片端からキンコンキンコンとベルを押していきました。押せども押せども、「いらんわ」、「帰れ」、無言でブチっと切られたりと散々な目に遭いました。(リアクションがけっこう荒っぽい人がその場所は多かったですね)

初日のことをよく覚えていますが、手ぶらで会社に帰ったら当時の所長に、「なにしとんじゃ!」と強面の方顔負けの罵声を浴びせられました。次の日も次の日も、玄関を開けてもくれないし、1本も売れない。周りの友人からは、営業向きと言われていたし、自分の中でも本気でやれば自分は絶対にできると根拠のない自信もあったので、成果が出ない日々が続いたことにかなり落ち込みました。1週間、1本も売れなくて、胃の当たりがキリキリ痛みその日の夜に病院に行ったら、なんと軽い胃潰瘍。精神的ショックって本当に怖いなと今さらに思います。

飛び込み営業のコツを教えてください

1週間たった日の夕方、団地の階段で座り込んで、「なんで売れないんだろう」って、悩みまくって心の中でボソッとささやいた時に、「売るな」というような声が聞こえた気がしました。気のせいかなとも思ったのですが、その時に、自分が中学の時に赤ペン先生の通信教育をやっていたころを思い出しました。先生に「よくできました」とほめられるのが嬉しかったな、わからないことを質問すると、先生が親切丁寧に教えてくれてわかった時の達成感、それを思い出しました。

あ、自分は無理に売り込みをしようと思っていたな、早くドア開けろよと心の中で思っていたことに気づきました。翌日から、「売るな」の言葉を思い出し、この教材の良さや先生とのワクワク感を常に思い、これを伝えようと決めてから起こる出来事が変わりました。キンコンキンコン押すと、ドアを開けてくれたり、話を聴いてくれたり、夜に主人が返ってくるからまた来なさいと言われたり。とても不思議な体験でした。その日から、どんどん結果が出て契約も日増しに増え、18歳の私が歩合制でもらったお金がなんと1週間で約70万円。当時の大卒の月給が15万円の時代です。

よく「利他の心」が大事と言いますが、私はそんなことは当時全く知らずに、でも結果的には相手のためを思うことで結果を出すことができました。自分の欲より相手のことを思う気持ちが大切なのではないでしょうか。

飛び込み営業をしていて、断られると自分を否定されたようで、落ち込みます。しかし、お客様の断り文句は、挨拶のようなものです。「おはようございます」、「お元気ですか」くらいの。あなたを否定しているわけではありません。落ち込んでしまうのは、今までの人生で経験してこなかったので、ただ、断り文句に慣れていないだけなのです。場数は重要です。いろんな断り文句を浴びせられたときは、次はどんな言葉を言ってくるかなとゲーム感覚でとらえるのがコツの一つだと思います。

現在飛び込み営業をしている人に向けて一言お願いします

私はこのことをきっかけに営業職に長年つきました。コミュニケーション力を磨くのに、営業は最高の職種だと思います。コミュニケーション力は仕事だけでなく、友人、恋人、家族、地域、趣味の仲間などいずれの関係との間にも必要です。その達人になれるチャンスを仕事を通して得られるのです。

飛び込み営業はドアが開いたその瞬間で決まります。お客様はパッと見であなたを判断します。どんな風に見られているか、表情は?身なりは?雰囲気は?これを意識しないといけません。また、いくらテクニックを学んでもダメです。人間力を磨くことも大切です。最後に一言。

【絶対にあきらめない】

あきらめた時にゲームオーバーです。絶対あきらめない、その気持ちをいつまでも持ち続けてくださいね。