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講演依頼.com 環境担当発
『環境講演トレンド』 |
Vol.5 洞爺湖サミットを終えて・・・ |
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3日間に渡る洞爺湖サミット(主要国首脳会議)が終わり、早いもので3週間が経ちました。
G8(※1)に中国やインド、ブラジルなど8カ国(以下、新興国)を加えた
MEM(主要排出国会議)(※2)の首脳会合では、
温暖化対策を進めるうえで温室効果ガス排出量削減について
「世界全体の長期目標のビジョン共有を支持する」と宣言しました。
2050年の長期目標を明確にしたいG8(特に日本、ドイツ、フランス、イギリス)は、
新興国に対し、「2050年までに排出量半減」を長期目標として各国共有することを要求しました。
それに対して、韓国、インドネシア、オーストラリアを除く新興国の5ヵ国
(中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ)はG8参加国に対して、
新興国とは違う、より高い目標を要求したりなど、双方間で深い溝があることが浮き彫りにされ、
具体的な数値まで落とし込むことができませんでした。
このMEMの16ヵ国だけで世界のCO2排出量の80%を占めるだけに、
MEMメンバーが地球温暖化を同じ問題として捉えるだけでなく、
この具体的な数値目標を各国で共有することができるかどうかで、
私たちの住む地球の安否に大きな影響力があるのは間違いないでしょう。
そのため、これらを焦点にしたサミットを振り返り、
様々な人や団体から総評が飛びかい、全般に厳しい評価が目立っていることがいえるでしょう。
確かにこのサミットを通じて、何かを感じることも大切です。
しかし、切迫している私たちの未来がかかった問題の行く末を、
ただ指をくわえて眺めているだけでいいのでしょうか?
今回の会合は課題が残るものとして、結果を現実として受け止め、今後どのようにして行動し、
結果をだしていくかという思考にシフトチェンジをしていく必要があるのではないでしょうか。
これから思考をシフトチェンジしていくためには、講演をきっかけに講師たちと一緒に、
具体的にどのようなことを行動として取り組む必要があるのか考えてみてはいかがでしょうか?
<お勧め環境講演講師>
●末吉竹二郎への講演依頼はこちら
※洞爺湖サミットに向け、排出権取引や京都議定書の目標達成計画実施のあり方などを
検討していく「地球温暖化問題に関する懇談会」のメンバーでもあります。 |
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※1=現在のG8メンバーは、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、ロシアです。
※2=「Major Economies Meeting On Energy Security and Climate Change」
(エネルギー安全保障と気候変動に関する主要経済国会合)を意味します。
2007年9月にブッシュ米大統領が提唱したもので、G8参加国の他に新興国8ヵ国
(中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、韓国、インドネシア、オーストラリア)の
計16ヵ国で現在は構成されています。
(発信: 講演依頼.com 環境担当 森川由布)