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講演依頼.com 環境担当発
『環境講演トレンド』 |
Vol.4 切っても切れない関係―食糧自給率と地球温暖化 |
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先日、講演のお問い合わせを頂いた担当者の方から興味深い話をうかがいました。
食品メーカーの団体だったのですが、中国の毒入り餃子事件のあおりを受けて冷凍食品ならまだしも、
国産の餃子の売れ行きまで低下しているそうです。
それに対して、スーパーの惣菜コーナーでは逆に、商品の売り上げが伸びていると聞きました。
とはいえ、そこで売られている商品だって、使われている素材のもとを辿れば中国に行き着きます。
だからこそ安価で提供されているのです。少し考えれば分かりそうなものではありますが、
どうしてもメディアの言葉に翻弄されてしまっているのが日本の消費者の現状のようです。
この毒入り餃子の影響で、日本国内では中国製食品への敬遠が顕著になりました。
飲食店では、「中国製は使用していません」と貼り紙で説明するなど、
国産回帰が始まっているかのようにみてとれます。
しかしながらどうでしょう?
日本の食糧自給率は40%に満たず、ほとんどを世界各国からの輸入に頼っている現状です。
今後、中国やインドなど大国が経済発展を続け、また増え続ける人口により、
世界的な食糧危機はすぐそこに迫っています。
限られた資源(食糧)を「取り合う」ことは火を見るより明らかです。
その中にあって、少子化に悩まされる日本は、
いずれ各国からの食糧輸入がままならない現実を突きつけられる可能性が多いにあるのではないでしょうか。
食糧自給率の問題は、環境問題とは切っても切れない関係にあります。
温暖化がこのまま加速すれば、異常気象により食物生産への大きな影響が予測されます。
先進国の中でも、特に低い水準にある日本の食糧自給率。
「もの」に溢れ、いつでも、どこでも好きなものが食べられる現状では実感がないかもしれませんが、
温暖化問題と肩を並べて、食糧危機は私達の生活に迫ってきているのです。
危機的状況になる前に私たちにできること。
周りで起きている正しい現状を知り、考え、行動に移していくことです。
また行動に移していくための、判断のものさしを養っていくことです。
「講演依頼.com」では、地球環境のために何をするべきか、企業レベル、個人レベルなど、
聴講者によって分かりやすく、かつ具体的に講話される講師陣をご紹介しております。
講演は意識を変える大きな方法の一つです。
ヒントを得るために講演はいかがでしょうか。
(発信: 講演依頼.com 環境担当 森川由布)