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No.34 福澤見菜子

インタビュー INTERVIEW/美しい人 No.34 福澤見菜子 「美しさについての情報はたくさんありますが、一番は自分にそれが合っているのかどうか。美容の専門医として、道先案内人の役割を果たすのが私の使命です。」 Photo:三宅詩朗 Text:森綾 Editor:木村有沙

No.34 福澤見菜子

「ミス慶応」という華々しい経歴をもつ一方で、医学を志し、世の中のため、人のために日夜学んできた福澤見菜子先生。所属クリニック常勤医師顧客満足度全国1位の実績を有する福澤先生の考える「美しさ」に迫ります。

— 医師を志したきっかけを教えていただけますか。

福澤先生(以下敬称略) 高校2年の時、インフルエンザに罹患し、その時診察していただいた医師の応対が大きな理由です。それまで全く大きな病気にかかったことがなく、また大学受験が控えておりましたから、非常に不安な思いで病院を受診しました。しかし、当時の担当医の方はあまりこちらの悩み・不安に耳を傾けてくれず…。事務的な対応に違和感を覚え、専門性の高い医療人こそ、患者様との接し方を磨くべきと考えました。そして、悩みや不安を抱える患者様の心に寄り添う医師になることを志し、1年浪人し、慶應義塾大学医学部に入学しました。
— 医師になるため、強い意志をお持ちだったのですね。周囲はさぞかし驚かれたのではないでしょうか。
福澤 はい。それまでは文系の学部を目指しており、国連で働きたいという夢を持っていましたから。特に普通の会社員だった親は、当時死にものぐるいで受験勉強に打ち込む私の様子を見て、「それほど苦労をする必要はないのでは」と。ただ、医師になりたい気持ちは非常に強く、自分の能力の限界まで挑戦できたことは人生の糧になっています。
— なるほど。先生は所属されるクリニックの常勤医師顧客満足度全国1位の実績をお持ちですが、なぜ美容医療の道へ進まれたのですか。
福澤 学生の頃から、美容への関心は高かったと思います。何を専門にするかというのは、ほかの人より何に強く興味関心を持てるか、ということが大事ですよね。コンプレックス等、患者様の悩みを自分の得意分野でもって解決することに、人一倍情熱を持って取り組めると考えたことが大きいですね。
— 素晴らしいですね。女性の抱える悩みに関して、実際どのようなご相談が多いのですか。
福澤 美容専門になって10年になりますが、昨今は美白やシミ、シワなど肌のお悩み改善に有効なレーザー治療を希望される患者様は多いですね。ただ、全ての治療に言えることですが、医療は間違った使い方をすると症状を悪化させたり、火傷などトラブルを招いてしまいます。例えば、日本のクリニックで脱毛に広く使用されている種類のレーザー機器は、毛・肌両方のメラニン色素に反応するため、肌の色の黒い部分には使えません。日焼けした肌への照射は、強い痛みや火傷のリスクを引き起こしてしまいます。また、シミに有効とされるレーザーの種類は多く、一概に「シミ」とは言え、肝斑に分類される部分に照射すると、逆に症状を悪化させてしまうレーザーもあります。今はネットを介して様々な情報が得られる時代ですが、患者様ご自身で仕入れてこられた情報、先入観だけで希望を通そうとするのは危険です。悩みや懸念点をしっかりとヒアリングさせていただき、どのような治療が最善か、患者様と一緒に考えるのが私の仕事です。
— なるほど、先生の診断というのは、カウンセリングの段階からとても重要ですね。
福澤 医療は魔法ではないですからね。(美容医療で)可能なこと、不可能なことは明確に説明するようにしています。美容医療の門を叩くのは、誰しも勇気のいること。だから、患者様に良いストーリーをお持ち帰りいただくことを心がけています。そこでようやく、その方の役に立ったと言えるのでしょう。
— 確かに。それに、治療により綺麗になって満足しても、それが永続的に維持されるわけではないですよね。
福澤 そうなんです。例えば1ヶ月のうち1日だけレーザーを照射しても、あとの30日(スキンケアなど)何もしなかったらせっかくの治療が無駄になってしまう。毎日続けられる、その人にあったケアをお伝えするのも私の大事な仕事です。
— 日々のスキンケアで一番大切なことはなんでしょうか。
福澤 何がベストかは人それぞれです。例えば、クレンジングの重要性は数多くのファッション誌・美容サイト等でも取り上げられています。勿論、クレンジングを疎かにすると、その後いくら良い美容成分が配合されたスキンケア商品を使おうと、肌に有効成分が浸透してくれません。しかし、肌質やその日の体調を考慮し、クレンジング方法を工夫することも大切です。季節・年齢によって変えていくことも必要でしょう。なお、1年中紫外線対策を行うことは、美しい肌を保つ上で非常に大切ですね。季節やその日の紫外線量によって使い分けてますが、私はSPF(紫外線防御指数)30・PA+++(UV-A防御指数)以上の日焼け止めをこまめに塗り直しています。とはいえ、仕事や家事等で忙しいと、なかなか塗り直すのも大変ですよね。近年は手軽に使えるスプレータイプの日焼け止めも販売されておりますので、参考になれば。

No.34 福澤見菜子

— 紫外線予防のほか、忘れがちなことで、特に気をつけたほうが良いことはありますか。
福澤 すばり、「保湿すること」、「摩擦を避けること」です。保湿に気を配り、自分の肌に合うスキンケア商品を使用されている方は多いと思いますが、固執し過ぎるのはNG。年齢・体調に合わせて変えていく必要があります。「これが良かったから」「これしか駄目」と昔から使っているものに固執していると、いずれ合わなくなる日がやってきます。なお、頑固な乾燥肌でお悩みの方など、普段のスキンケアと併用することで効果的な医療ケアもあります。そして、摩擦。一般的に東洋人の肌は摩擦によってくすみやすく、当院にも顔・肘・膝・お尻、更にはデリケートゾーンと、様々な部位の黒ずみに悩んでいらっしゃる患者様が相談に来られます。「擦らないように気をつけている」という方が、実は頻繁にスクラブを使われていることも。摩擦は意外と盲点かもしれません。
— 食生活で、美容のために良いことはありますか。
福澤 ビタミンCとビタミンEは積極的に摂ると良いですね。なお、水溶性のビタミンCは、こまめに摂る必要があります。一時的にたくさん摂取したとしても、摂り過ぎた分は体内に吸収されず、尿として排出されてしまいますので。ビタミンEは、血流を促進し、肌の新陳代謝を高めアンチエイジングに効果的です。おすすめは肉野菜炒め。野菜と一緒に摂ると吸収されやすく、油に溶けますので。また、先のビタミンCと一緒に摂ると抗酸化力が高まります。
— なるほど。もうひとつ、睡眠も肌に大切だとよく言われますが。
福澤 そうですね。ただ、現代の日本人は忙しく、なかなか規則的な睡眠リズムを守ることは難しいのではないでしょうか。肌に限らず、心身の健康のためにも良質な睡眠を6時間は確保できればとは思いますが、良いことを続けられる範囲で継続するのが一番かと。美しさについての情報はたくさんありますが、自分にそれが合っているのかどうか、美容の専門医は道先案内人の役割を担っていると考えているので、そういったことも聞きにクリニックにいらしていただければと思います。
— 福澤先生はとても懐の深いお医者様ですね。日々「美」と向き合っておられる先生の思う「女性の美」とはなんでしょう。
福澤 女性の美とは、精神的な部分が多くを占めています。自分自身を認めてあげて、明日に向かって頑張ろうと思えるかどうか。私たち美容の専門医にできることは、その「自信」が持てなくなったときに、どのような形で良いアドバイスができるかどうか、今ある最善の手段を使えるかどうかということにあります。
— 先生ご自身が自分を認められるのはどのような時ですか。
福澤 やはり仕事をしている時です。皆に必要とされ、患者様が喜んでくださる。実は私の得意分野は、数ある女性の美に関する悩みのなかでも、人に打ち明けることが躊躇されるデリケートゾーンの治療です。ありがたいことに、国内外の患者様に指名をいただいております。今後も自身の専門分野として、研究を重ねて行きたいと考えています。
— まさに福澤先生の存在価値が極まっている専門分野ですね。是非これからも女性の味方でいてください。ありがとうございました。

美の逸品

No.34 福澤見菜子 リップグロス

医療機関専売のリップグロスです。唇のアンチエイジング、ボリュームアップ、保湿と1本で複数の効果が見込めるアイテムです。塗るだけで血流が良くなり、ふっくりした感じの唇に。縦ジワも目立たなくなるので愛用しています。色展開も豊富で、私は7色を気分によって使い分けています。

福澤見菜子(ふくざわみなこ)

福澤見菜子(ふくざわみなこ)

福澤見菜子(ふくざわみなこ)ふくざわみなこ

美容外科医

千葉県出身、慶応義塾大学卒業。大学在籍中の2003年にミス慶應グランプリを受賞。卒業後、慶応義塾大学病院・総合病院勤務を経て、2012年に大塚美容形成外科千葉院長を務める。2013年から湘南美容外科に…

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