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No.09 おぐねー

おぐねー (おぐねー)

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ヘア・メイクアップアーティスト

インタビュー INTERVIEW/美しい人 No.09 おぐねー 「怖い肉食女にもガツンと言えるのはおねぇだけ(笑)僕が伝えることによって、女性が明るくなって、どんどんきれいになってくれるのはうれしいです」 Photo:三宅詩朗/ Text:森綾/ Edtior:鈴木ちづる

No.09 おぐねー

― おぐねー(小椋ケンイチ)は、そもそもどうして美容業界に入ったんですか。
おぐねー 名古屋にいた高校2年生のとき『anan』という雑誌が大好きでずっと読んでいたのね。「東京」「最新」「おしゃれ」というキーワードにわくわくしながら。それで自分が好きなページをチェックしていたら、必ずメイクアップアーティストの渡辺サブロオさんが担当しているの。なんておしゃれなカタカナの職業だろうと思った。今思えば無謀だけどぴんと来てサブロオさんに手紙を書いたの。進路については大学、美容学校…いろんな選択肢があったけれど、メイクアップアーティストになるにはどうしたらいいのか聞きたくて。そうしたら、電話がかかってきたのよ!またサブロオさんの答えが面白いんだけど、「一生働かなきゃいけないから、寄り道しなさいよ」とおっしゃったの。それで大学に行って4年間、心理学を専攻する一方で、通信教育で美容師の免許もとったのね。バイトも20〜30種類やったわよ。社会勉強すること=寄り道なんだな、と思って。実家の美容院を手伝ったり、その後、サブロオさんのところでメイクも一年習ったの。その後は自分で友達の顔をメイクして、その写真を撮って作品集をつくって、名刺をつくって、そのまま「ヘアメイクアップアーティスト」として売り込みを始めちゃった!思いついたらすぐ行動しちゃうタイプなのね(笑)。
― 売り込みはどんなふうに。
おぐねー タレント名鑑を買って「この人を僕がメイクしたら、きっともっときれいにできる」と思う人をチェックして、片っ端から電話したの。そうすると、担当のマネージャーにはつないでくれるの。「お世話になっております」って電話をかけるので。それで「ぼくなら彼女のもっとこういう美しさを引き出したい。こういうイメージにしたい」と説明して、10件くらい回って2件仕事が取れた。雑誌にも売り込んだわ。藤原紀香がまだ「cancam」でモデルをやっていた時代よ。最初は基礎化粧品から入って、ファッションページのメイクができるようになって、メイクページのアップの写真へと進んでいった。それから「cawaii」の創刊を手伝って「25ans」のようなゴージャスな雑誌もやらせてもらえるようになったの。

No.09 おぐねー

― 実力でどんどんステイタスをつかんでいったわけですね。
おぐねー ところがね、あるとき、ぽかんとしちゃったのよ。忙しくて疲れる、ストレスもたまるし友達にも会えない。30代前半のことね。生まれ変わってもヘアメイクの仕事をしたいけど、このままじゃダメって。それで、ぼんやりコンビニで雑誌コーナーを見てたら、水着の女の子がいっぱいいるのね。それも海辺で。ちょうどグラビア・ブームが来てたのよ。この仕事をしたらロケで海や色んなところに行けるのでは?とこれまたぴんと来て。グラビアの仕事をするようになったら、いきなり月に2回くらい海外の仕事になっちゃった。ロケに行くと、部屋でグラビア・モデルの女の子たちの恋愛相談に夜中の3〜4時まで乗ったりして。あるとき、当時のイエローキャブの野田社長に呼び出されたのね。あ、みんなを寝不足にして怒られるのかしらなんて思ってたんだけど「しゃべりたいならテレビに出ろ」って言われちゃった。そこからね。関東ローカル、関西ローカル、名古屋ローカルと順番に出て、全国放送の番組に出られるようになったのは。でも私は一瞬人気者になるよりも、長くゆっくりこの世界にいたかった。忙しすぎて隙間がないと、新しいものが入って来ないのよ。

35歳。死に者ぐるいだったわね。マラソンの折り返し地点みたいな気分。何か先にあると思ってたらないんだもの。暗中模索でしたね。それで、気づいたの。来たところに戻ればいいんだって。ヘアメイクとしてめんどくさいことをもう一度やってみよう。自分が飛ばしてきたことをもう一回きちんとやらなきゃ、人生終われないわと思ったの。手を抜かないでやろうと。それから明るい引きこもりになって家でたくさん本も読んだわ。40歳くらいから精神的にも落ち着いてきた。その頃かな。女優やタレントの仕事もいいけれど「この人たちをきれいにするのはもういいかな」と思い始めたのね。地方に行くと、足の裏みたいな顔の肌をしている女の人とかがいるじゃない?(笑)「なによその顔、足の裏みたいよっ。早くなんか塗りなさい」と叱ると、みんな喜ぶのよ。そういう人たちが美に少しでも関心を向けてくれることの楽しさを初めて感じたんです。
― 今や「ダメ出しのおぐねー」ですから(笑)。確かに叱られるほうがすっとするのかも。
おぐねー 長いこと生きてきて人生経験もある方々だけど、美容には自信がない、っていう女性は多いんですね。しょうがないわ「これが正しい」と学んだことがないんだもの。だから地方でのメイクショーの仕事は楽しいのよ。
― どういうことをダメ出しされるのですか。
おぐねー そうね、たとえばアイシャドウの塗り方。ほとんどの人がこうしていない?…一番薄い色を全体に塗る。次にアイホールに中間色をのせる。一番濃い色を目の際にのせる。…そんなことしてみなさい、昭和の顔になっちゃうわ!(笑)そんなテクニックはもう古いの。一番濃い色を目の際にのせて、そこから薄い色をのせていくほうが、目がパキッとするし、色なじみがいいのよ。あと、リップもね。唇ががさがさになっていたら、先にグロスをつければいいのよ。それから口紅を少しのせる。そのほうが天ぷら食べた後みたいにならなくて済むの!(笑)みんなそういう間違ったルールに縛られているの。
― なるほど勉強になりますね。美しくなるために、もっと基本的にやるべきことはありますか。
おぐねー まず自分の悪いところを徹底的に見てほしいの。そして肌を自分でしっかり触ること。手で触れただけで自分の肌の状態がよく分かる。女優さんは日に何度も鏡を見るけど、その都度自分の肌を触り、チェックしているの。最近、美容のルーツを調べてたら江戸時代の文献まで遡ってしまったんだけど、江戸時代の一番の美容法はマッサージだったのよ。「どの美容液が効きますか」「どんなメイクがはやりですか」という質問の前に、まず自分自身がどうなりたいかわかっていないと。そして、目が大きくなることより、肌がきれいになることが先決。そしてその「どういう肌になりたいか」も考えてほしいの。たとえば「くすみをとりたい」「シワをとりたい」「毛穴をひきしめたい」と、その人にとってなりたい美肌があるはずでしょう。
― 「おねえ」の厳しい言葉は、かえって私たちを納得させてくれますね。
おぐねー 怖い肉食女にもガツンと言えるのはおねえしかいないし(笑)。愛のある毒舌を女性はちゃんとわかってくれますね。おねえは気は遣っても嘘はつかないから。むずかしい言葉じゃなくて「だ〜め!」と言っちゃうのが大事なの。繁華街のないような地域に行くと「おねえ」と初めてしゃべる、という人もいるんですよ。そこで堂々としゃべることはぼくがマイノリティである部分を解放することでもある。それは元々メディアに出たきっかけでもあるんですが、35年間くらい、嘘をついているのが苦しかったの。これからの人生は何も嘘をつきたくないから。僕が伝えることによって、女性が明るくなって、どんどんきれいになってくれるのは本当にうれしいです。メイクショーや講演で各地を回ってそんなお手伝いができたらいいな、と思います。

美の逸品

私を美しくしてくれる一品

「『沖縄美ら茶・Bitea』 美しい自然のある沖縄が大好きなんです。そこで美のためにもと、沖縄の野草を35種類ブレンドしたお茶を僕のオリジナルでつくりました。味にこだわったら凄く時間がかかっちゃった。ワンパックで2リットルお茶ができて、出がらしはお風呂に入れてもらってもOK。またこのお茶で米を炊くと薬膳ご飯の出来上がり。売上げの一部は沖縄の珊瑚を守るための基金にも使われます。あなたも内側から美しくなってくださ〜い!!」

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ヘア・メイクアップアーティスト

モーニング娘。ほしのあき、小池栄子、栗山千明、宮里藍、など、300名以上の女優、タレント、モデル、女性アスリートのヘア・メイクを担当する、人気ヘア・メイクアップアーティスト。同時に、TVや雑誌で、メイ…

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