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講演会とは?メリットから成功のポイントまで徹底解説

講演会を初めて企画・開催しようとする方にとって、「何から手を付ければいいのか」「そもそも講演会って何ができるのか」がわかりにくいものです。本記事では、初心者の皆方を対象に、「講演会とは?」という基本の定義から、開催するメリット、費用を抑える方法、具体的な企画手順、成功のポイントまでを講師派遣業25年、実績3万6000件以上の講演依頼.com編集部がお届けします。

講演会とは?

「講演会」とは、一人または複数の講師が特定のテーマについて聴衆に向けて話をする形式のイベントを指します。

講演会と講習会との違い

講演会(セミナー):聴講者は基本的に聞き手に徹し、講師の話を聞いて学ぶスタイルが中心。質疑応答はあってもワークショップほどは対話を重視しません。
講習会:特定の技能・技術を習得させるための実技や演習を含むことが多いです。

講演会の最大の特徴は、専門家や著名人が“講師役”となり、その知見や経験を伝える点です。企業PRや社員研修、地域啓発など、開催目的は多岐にわたりますが、基本姿勢として「講師 → 聴講者」という情報を伝達する流れがメインとなります。

 講演会の種類

昨今のデジタル化により、講演会にも複数の開催形式が登場しています。

  1. 集合型(オフライン)
    物理的な会場を借り、聴講者を集めて開催。講師と参加者が直接コミュニケーションを取れる点が最大のメリット。
    メリット:会場の臨場感、懇親会など参加者同士の交流がしやすい。
    デメリット:会場費や会場設営、当日の運営スタッフ手配などコスト・労力がかかる。天候や交通事情によるリスクもある。
  2. オンライン開催(ウェビナー形式)
    Zoom、Teams、YouTube Liveなどのプラットフォームを使い、自宅やオフィスから配信。参加者は各自の端末で視聴する。
    メリット:会場費・交通費が不要。遠方や海外の参加者も呼びやすい。録画配信をすれば、繰り返しアーカイブ視聴が可能。(講師によってはアーカイブ不可の場合や、追加費用が発生する場合もあります)
    デメリット:機材トラブルやネットワーク不安定による映像・音声品質低下のリスク。対面での交流が難しい。
  3. ハイブリッド開催
    会場でリアル開催を行いながら、同時にオンライン配信も実施するスタイル。国内外の聴講者を同時にカバー可能。
    メリット:リアルとオンラインのメリットを両方享受できる。参加者の幅が広がるため集客力が増す。
    デメリット:リアル・オンライン双方の機材やオペレーションが必要になり、コストや準備が倍増する可能性がある。スタッフや講師の運営負荷も高い。

開催形式を選ぶ際は、参加者の属性や予算、講演内容の性質を踏まえて決めるのがポイントです。たとえば、新しい技術動向の紹介などインプット重視であればオンライン、コミュニティ形成や交流目的であればリアル、両方のバランスを取りたい場合はハイブリッドを検討するとよいでしょう。

講演会を開催するメリット

講演会は企画・運営に手間がかかる一方で、うまく活用すれば多くのメリットを得られます。ここでは主に「主催者側」「参加者側」「社員研修/人材育成視点」「ブランディング/PR」の4つの視点から整理します。

企業・団体にとってのメリット

  1. 新規顧客の獲得・リード創出
    講演会を無料または低価格で開催し、参加者に自社製品・サービスの認知を広げる。
    アンケートや事後フォローで見込み顧客リストを獲得し、営業活動につなげられる。
  2. 組織内外のコミュニケーション強化
    社員やメンバーに対して、外部有識者の話を聞かせることで意識改革を促進。
    パートナー企業や関連団体と合同で開催すると、外部ネットワークの拡大につながる。
  3. ノウハウ・最新情報の共有
    業界トレンドや専門知識を講師から直接学ぶ機会を創出し、事業戦略や社内イノベーションのヒントを得る。
    社内だけではなかなか集まらないナレッジを補強し、組織の知見向上を実現する。

聴講者・参加者にとってのメリット

  1. 専門家の知見を効率的に吸収
    一度にまとめて最新トレンドや成功事例を学べるため、時間を節約しつつインプットが得られる。
    質疑応答で直接講師に疑問をぶつけられるため、理解度が高まる。
  2. コミュニケーションの機会
    同じ関心分野を持つ参加者同士で情報交換ができ、人脈形成につながる。
    講師や登壇者と近い距離で接することで、コネクション獲得のチャンスが増える。
  3. モチベーション・やる気の向上
    有名講師や成功事例を目の当たりにすることで、自身の目標設定やキャリアビジョンが明確になる。
    実際の体験談や実例を聞くことで、行動変革のきっかけを得やすい。

社員研修・人材育成の視点でのメリット

  1. コスト効率の良い研修手段
    社内だけで講師をアサインするより、外部有識者を招いたほうが、専門性の高いコンテンツを提供できることが多い。
    集合研修形式であれば、一度に多くの社員に対して同じ講義を提供できるため、研修単価を下げやすい。
  2. 多様な視点を取り入れた学習機会
    社外講師が持つ先進事例や異業種の知見を吸収することで、社員の視野が広がり、組織全体のスキルアップにつながる。
    複数部門から参加者を募ることで、部門横断的なコミュニケーションが促進される。
  3. 組織文化の形成
    講演テーマを「企業理念」や「ビジョン共有」にフォーカスし、社員に会社の方向性を再確認させることができる。
    リーダー層や管理職向けに特化した講演を行うことで、組織全体のマネジメント力向上を図れる。

ブランディング・PR効果

  1. 専門性・信頼性の向上
    外部講師を招いた講演会を開催すると、「情報発信力のある企業/団体」というイメージが伝わり、対外的な信用度が高まる。
    講演内容をSNSやプレスリリースで拡散することで、自社ブランドの露出が増える。
  2. メディア掲載・SNS拡散の可能性
    著名講師や有名人を起用すれば、プレスリリースや業界特化メディアで取り上げられる可能性が高まる。
    参加者がSNSでシェアすれば自然発生的に情報が拡散し、広告費をかけずにブランディングを行える。
  3. CSR・社会貢献活動としての価値
    地域住民向けの講演会を無料開催すれば、地域貢献としてのイメージアップにつながる。
    教育機関と連携した講演会を開催することで、若手人材育成支援の一環として社会的評価を得やすい。

開催費用を抑えるためのポイント

  1. 平日昼間の会場を選ぶ
    平日の日中であれば割安になりやすいので、ターゲット層が問題なければ検討する価値があります。
  2. オンライン配信を活用して会場収容人数を絞る
    参加者の一部をオンライン視聴に切り替えるだけで会場規模を小さくでき、会場費や設備費を削減しやすくなります。
  3. 運営スタッフを兼務で手配する
    団体内で兼務できる人員がいれば、外部スタッフを最小限に抑えられます。ただし、当日の運営が円滑に進むように役割分担を明確にする必要があります。
  4. 印刷物を電子データ配布に切り替える
    プログラムやパンフレットを電子データで配布すれば印刷費を大幅に削減可能。会場にQRコードを掲示して、スマホやタブレットで閲覧してもらう方法が主流になりつつあります。

成功する講演会のポイント

準備をしっかり行っても、当日の運営次第で参加者の満足度は大きく変わります。ここからは「成功する講演会」を実現するための具体的なポイントを紹介します。

事前準備の徹底(リハーサル・機材チェック)

  1. リハーサルの実施
    主催者側で事前リハーサルを行い、話す順番やスライドの切り替え、質疑応答の進行を確認します。
    リハーサル時に、音響設備・プロジェクターやオンライン配信ツールが正しく動作するかテストし、当日のトラブルを未然に防ぎます。
  2. 機材チェックリストの作成
    マイク(ワイヤレス・有線)、スピーカー、プロジェクター、照明、PCケーブル、延長コードなど、当日必要な機材をすべてリスト化して準備。
    オンライン配信の場合はカメラ、マイク、照明、配信ソフト(ZoomやTeamsなど)のバージョンを確認。ネットワーク回線の速度テストも忘れずに行いましょう。
  3. 会場レイアウト確認
    会場着席レイアウトをイメージし、受付位置・座席指定・講師の動線を事前にチェック。席の配置が見にくかったり混雑したりすると、参加者の満足度が下がります。

当日の運営フローと役割分担

  1. 運営スタッフの配置とマニュアル作成
    【受付担当】受付リストチェック、名札・資料配布、参加者誘導
    【誘導・誘客担当】アンケート記入用紙やサイトURLの案内、質疑応答時のマイク回し
    【技術担当】音響・映像機器の操作、オンライン配信のモデレーション、トラブル対応
    【司会進行】開会挨拶、講師紹介、タイムキーパー、クロージング
    それぞれの役割を明確にし、当日の時間帯別にマニュアルを用意すれば、突発的なトラブルにも柔軟に対応できるようになります。
  2. タイムマネジメントの徹底
    タイムテーブルに沿って進行し、講師が予定の時間内に話を終えられるようにサポートします。時間が前倒し/後ろ倒しになりそうな場合は、司会やスタッフがこまめに声かけして調整しましょう。
  3. 受付・誘導フロー
    【受付開始】開始30分前には受付をスタート。参加者が早めに到着した場合でもスムーズに座席に着けるよう案内スタッフを配置。
    【誘導サイン・案内表示】会場入口やエレベーター前に大きく目立つ看板や案内サインを設置し、参加者が迷わないよう配慮。
    【オンライン参加者への案内】当日URLやパスコードを再度メール送信し、ログインのサポートを行います。

聴講者エンゲージメントを高める工夫(質疑応答・ワークショップ)

  1. 質疑応答の時間を確保
    講演後に10~15分ほど質疑応答の時間を設け、参加者が自由に質問できる場を用意します。オンラインの場合はチャット欄を活用し、質問が多い場合は司会がまとめて質問を投げかけるとスムーズです。
  2. ワークショップ・グループディスカッション
    講演のテーマに関連した簡易ワークやディスカッションを組み込むことで、参加者同士の交流を促進します。たとえば、「自社で実践できる施策を3人1組でブレストして発表する」といった形式です。
  3. インタラクティブツールの活用
    SlidoやMentimeterといったアンケート・ライブ投票ツールを使い、リアルタイムで参加者の意見を収集。講師がその結果を見ながら話を進めると、参加者の集中度が高まります。

よくある質問

ここでは、講演会を初めて企画する際によく寄せられる疑問とその回答をまとめます。

Q1 講演会と研修の違いは?
A1:講演会は、講師が設定されたテーマに基づいて一方的に講義や講演を行い、参加者は基本的に聞き手として話を受け取る形式です。質疑応答の時間が設けられることはありますが、ワークショップや演習などの実践的な活動は通常含まれません。一方で研修は、講義だけでなく参加者同士のディスカッションやグループワークなどを取り入れることが多く、双方向のコミュニケーションを重視した学びの場として位置づけられています。

情報提供がメインなら講演会、ノウハウ共有+実践ワークが必要なら研修を選ぶとよいでしょう。

Q2 オンライン開催時のトラブル対策は?
A2:ネットワーク回線については、可能であれば有線接続を利用することを推奨します。自宅やレンタルオフィスから配信を行う場合には、事前に通信速度をテストし、予期せぬトラブルに備えてモバイルWi-Fiも準備しておくと安心です。
機材トラブルに備えるためには、カメラやマイクの接続不良が起きた場合にすぐ対応できるよう、USBマイクやUSBカメラなどの予備機材を手元に用意しておきましょう。また、当日はオンライン参加者向けにチャット窓口を設置し、ログインできない、音が聞こえないといったトラブルを速やかに解決できる体制を整えておく必要があります。
さらに、本番前日までに最低1回はフルリハーサルを行い、音声や映像の品質確認、講師による画面共有の操作チェックを完了しておきましょう。

各ステップを順番にお読みいただくことで、はじめての講演会企画・開催でも安心して進められるはずです。ぜひ、講演会の企画・運営の参考にしてみてください。

――企画・編集:講演依頼.com編集部 協力:講演依頼.com営業部

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