いつも明るい笑顔が印象的な向井さん。 この日も眩しいくらいの元気な笑顔で登場されました。この日の講演会は、聴覚に障害のある方々も多くいらっしゃることから、手話通訳士の方に手話をお願いしての講演会となりました。向井さんも、とても聞き取りやすい語り口でゆっくりとお話いただきました。
向井さんは子宮頸ガンによる子宮摘出手術という経験をされ、16週の小さな命を失くしてしまうという大変辛い経験があります。講演の中で向井さんは、子宮頸ガンであることを知った日から手術や入院中の苦しい心境などを、時折目に涙を浮かべながら打ち明けてくださいました。そして、この経験からいかにして前を向いて生きていくことができるようになったのかをお話くださいました。
『身体の内側と会話を続け、自分の身体をいとおしいと思うこと』。 これをしっかり続けていくことで、内面が美しくなり身体の外側にまで輝きが表れてくると力強く語ります。
聴講者の方々も時折、頭を縦に大きく振るなど真剣に聞き入り、お話しの内容が聴講者の方々の心に深く染み入っているようでした。 開催の趣旨でもある聴覚障害者の社会的自立や福祉の増進という、これからの明るい未来に向けての後押しをするという意味で、向井さんのお話はたくさんの勇気と希望を与えてくださいました。 どんなに辛い障害や病気を抱えていても、どんな逆境の時も、生きている自分の身体に1日1回「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れずに。向井さんの講演会は「自分の身体を愛していく」大切なきっかけになりました。
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