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講師にクローズアップ

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「最後は自分がどうするかという『HOW』が大事」

講師:高倉麻子氏(サッカー女子 元日本代表)

高倉麻子
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<高倉麻子氏にクローズアップ!>
【Q&A】「時間管理」のポイントとは…?

【Q&A】なでしこジャパンに見る 女性マネジメント

―2011年7月17日、サッカー女子全日本チームがワールドカップで優勝を掴みました。
 強さの秘密は、なんだとお考えですか?

高倉 麻子氏(以下、高倉): 一番は「チームワーク」だと思いますね。もちろん、他にもいろんな要素があったと思います。技術力や勤勉さ、またチームのためにという気持ち…。でも今までもそれはあったはず。それだけでは世界の壁はやぶれなかった、ということなんだと思います。

―決勝を現地でご覧になったそうですが、どんなところにそのチームワークを感じましたか。

高倉: そうですね。ピッチに出ている選手だけではなく、ベンチにいる選手だったり年上の選手が、若い選手や調子の悪い選手に、積極的に声をかけていた部分でしょうか。今試合をしている選手だけではなく、一体になっているなという印象を受けました。またそういうことができるのも、新人、中堅、ベテランというバランスの良いチーム構成になっていたからとも言えますね。

―女子サッカーは男子よりも競技人口は少ないと伺いますが、そうしたお話を伺うと非常に層の厚さを感じます。

高倉: 今回優勝した彼女たちもそうだと思いますけれど、競技人口が少ないゆえにいままで苦しい思いや悔しい思いもたくさんしてきた。そうした思いは、脈々と先輩たちから受け継いでいるんですよ。だから今まで積み上げてきた女子サッカーも背負って戦ったという部分もあると思うので、とても勝利は大きな意味があったと思います。 監督やコーチも圧倒的に男性が多い。女子だからと手を抜かずに全力で教えてくれた人がいたからこそ、今があるとも言えますよね。

―なでしこジャパンの選手達は、とても自立の精神に溢れ自分の足で立っている部分が強いように思います。

高倉: 日本女子サッカーの歩んできた歴史がそうさせているのかもしれませんね。自分でやらなければ、ダメなんです。自分で感じて、考えて行動しなければ物事が進んでいかないから。男子がJリーグができて盛り上がっている横で、地道に練習していた私たちですから、そういう根性はあるのでしょうね(笑)
だからこそ、役割やミッションというものをしっかり理解させて、自分の立場で目いっぱい行動するということが可能になるんですね。 後は、サッカーが好きでうまくなりたい、強くなりたいという思いです。この気持ちがあれば、どんなに辛くても気持ちを強くもっていることができますよ。それは代表に選ばれる選手なら、当然持っている気持だと思います。

―そうした自立心を育てるためにはどうしたらよいのでしょうか?

高倉: いくつかあると思うんですが・・・。まずは、世界を見せることですね。これはサッカーだけではなく、ビジネスにも言えることだと思いますが、一流を知ることでもっとそのレベルに追い付きたいといパワーになります。それが上を目指していく上で重要なことです。 それから、先輩が見本をみせるということですね。今回のことで言えば、澤選手は自分にできる一番のプレーをし続けることでその背中を後輩に見せている。他に積極的に若い選手に声をかけたり、気を遣ったりすることで、自分としての見本を見せていた選手もいたと思います。
また特に監督やコーチとして重要なのは、選手をよく見て選手たちに合った接し方をすることだと思います。なでしこジャパンの佐々木監督ともっと下の年齢のチームで一緒にやらせていただいた時には、また澤選手たちとに接するのとは違うやり方をしていました。

選手自身が心がけることとしては、常に「HOW」という、難しい問題にもどうやって取り組むかという考えを忘れないようにすることが大事だと思います。11人でプレーをするサッカーですが、そのひとりひとりも責任を持ってこそのチームプレーです。だから最後は自分がどうするかということは、しっかり考えていなければいけないと思うんです。 選手だけに言えることではなく、監督、コーチ、トレーナーをはじめ、チーム全員がわかっているべきことだとも思いますね。

―高倉さん、ありがとうございました。

 [聞き手:「講演依頼.com」研修事業チーム]

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