講演依頼.com 環境担当発 『環境講演トレンド』 2008/11/20
Vol.9 次期米大統領/バラク・オバマ氏当選からみる環境問題 

先日、次期大統領選でオバマ氏の勝利のニュースが世界を駆け巡り、
「アメリカに変化がやってきた」と言われる程の歴史的瞬間でした。
テレビをご覧になった方もアメリカ国民の只ならぬ雰囲気に圧倒された方も多いのではないのでしょうか。
今回のオバマ氏の当選で戦争問題や人権問題、金融など様々な期待がありますが、
環境を焦点に当ててみたいと思います。 

軍事政権のブッシュ現大統領は、京都議定書から離脱するなど地球温暖化対策に消極的でした。
しかし、アメリカ南部で甚大な被害を出したハリケーン・カトリーナの影響や
グリーンコンシューマーという考えの浸透や
カルフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーが、
以前より環境保護と経済成長の必要性を説いたりしたことなどによって、
徐々に環境に対する国民の意識が変わってきました。
そして今回の大統領選で候補者たちは、それぞれ選挙公約としてCO2の削減目標を発表するほど、
環境問題への取り組みは不可欠と考えるほどに変わっていったのです。

さて次期大統領のオバマ氏は選挙戦で、
水力発電など再生可能なエネルギーの電力に占める割合を現在の8%から、
2025年までに25%に高めると主張してきました。

金融危機問題の取り組みもありますが、
これを国家プロジェクトとして実現すれば2050年にはCO2などの温室効果ガスの排出は、
1990年比で80%削減できる見込みです。
さて、日本はどうでしょう?今年の夏に行われた洞爺湖サミットに向け、
前首相の福田氏が2050年にCO2削減目標を50%にするという目標を挙げ、
具体策もないまま辞任をしてしまいました。
そして現首相の麻生氏は総選挙が注目される中、
残念ながら現状は環境問題どころではないといった感じです。
ただ、悲観している時間は残されていません。

今回のオバマ氏は「初めから有力候補でもなければ、資金力があったわけではない」
と勝利宣言でも言っていました。
初めはわずかな人たちがアメリカを変えたいという想いが、行動に変わり、それが少しずつ広がっていく。
その積み重ねが多くのアメリカ民衆に投票という行動へ起こして求めたからこその結果と言えます。
私たちも1人ではわずかな力ですが、正しい環境問題の現状を把握し、
環境意識を変え、何かしらの行動に移し、そして周りに求めていくことで、
少しずつ大きな力になり、地球の未来が期待あるものへと変わっていくのではないでしょうか?
1歩を踏み出すのに遅いということはありません。
環境問題を通じて、今こそ私たち日本人の「もったいない」の言葉を思い起こし、
モノの価値観を見つめ直してみてはいかがでしょうか?

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(発信: 講演依頼.com 環境担当 森川由布)

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