2018年06月13日

Vol.3

「home」でメジャーデビュー~主夫・木山裕策さんの子育て~

まず始めに、子どもが生まれたばかりの時、理想の父親像とはどのようなものだと思われましたか?

人生の先輩として、迷わずに、子供たちにたくさんのことを教えてやれる人だと思います。

では、実際、主夫をしてみて、子どもに対する父親像の変化はありましたか?

一人目の子育ての時は、厳しくしつけようと心がけていたため、子供からするとちょっと怖い父親に映ったと思います。でも、実際には迷ってばかりだったので、子供たちの前で偉そうにすることはやめようと思いました。いつも同じ立ち位置で、かっこつけず、できるだけ子供たちと本音で会話するように心がけました。現在はちょっと先輩の友人のような立ち位置ですかね。

そもそも、主夫を始めたきっかけは何でしょうか?また、良かったことは、ありますか?

30代は会社員としての仕事に忙殺されて、土日しか子供と関われませんでした。 ちょうど妻が社会復帰をするタイミングで、僕が家庭のこと全般を受け持つことで、そのフォローができると思ったことがきっかけです。 よかったことは、いい意味でも悪い意味でも子供と正面から向き合えたことです。

主夫をやる前とやった後で、何か気づいたことはありますか?

やる前は、毎日子供ともっと楽しく過ごせると思っていました。実際には、子育ては甘いものではありませんでした。家事に時間を想定以上に取られてしまい、座って一息つく暇もない1年間でした。ただ、とても忙しかったのですが、家事全般の仕事をマスターでき、子供たちと毎日会話をすることができた貴重な一年になりました。

木山さんに対するお子さんの反応はいかがですか?

僕はいつも自然体で接してきたので、同じように自然体で接してくれます。特に厳しくは何も言っていませんが、礼儀を大切にするということだけは気をつけていたので、お互いに心地よい会話ができていると思います。

子育てをしていて印象に残っているエピソードを教えてください。

長男が一歳児木山裕策検診の時、何かのテストがあまりできなかったようで、先生から知能に問題があるかも知れないと言われたことがありました。夫婦ともにショックを受け、どうすれば良いのか途方に暮れてしまいました。ただ、結果的には何も問題もなく、時間が過ぎれば一つずつ出来るようになってきました。言葉を話し始めるのがとても遅かった三男もまた、一歳児検診の時に先生から知能に問題があるかも知れないと言われました。ただ言葉は発していなくても、意思疎通はできている気がしていたので、夫婦共に大丈夫だよねと今度はあまり心配しませんでした。結果的には今では兄弟の中でも一番弁がたつ子供に成長しております。子供の気持ちを一番よく知っているのは、親だと思います。

子育て中に心がけていたことを教えてください。

一人目の時には、子育て雑誌に書いてあることをそのまま鵜呑みにして実践しようとしていましたが、二人目、三人目が生まれて、そんなマニュアル通りにはいかないことを実感しました。それからは、その子供の個性に合わせたコミュニケーションの取り方を見つけるように心がけました。

子育て中に一番悩んだこと・辛かったことを教えてください。

子供が病気になったことです。次男が2歳の時に川崎病になりました。突然の発熱が1週間以上続き、3週間ほど入院しました。幸いなことに妻が子供の頃に同じ病気を罹ったことがあったため、早く対応することができましたが、診断が遅れていたら命に関わる病気だったと後で知り、生きた心地がしませんでした。

悩みに直面したご経験から、どのようなことが得られましたか?

子供が言うことを聞かないとか子育てには色々な問題もありますが、元気に育ってくれることが一番の望みなんだとその時、再認識しました。自分の思い通りに育てたいという子育てから、この子はどんな大人になりたがっているのだろうということを考える子育てに変わりました。親は先にこの世からいなくなってしまいますから、一人でたくましく生きていける子供に育てたいという思いが強くなりました。

子育ての悩みに直面している人へ向けてアドバイスをお願いします

わからないことばかりで、迷ったり悩んだりすることが出てくることは当然だと思 います。ただ、辛い時期は長くは続かないので、思い通りにいかなくても焦らずに、のんびり 構えるようにしてください。うちはよく夫婦でお茶を飲みながら話をしておりました。辛かったことを一方的にパートナーに伝えるというよりは、こんなことがあったけど、どう思う?といった感じで会話が進められれば、パートナーも自分事として捉えてくれるようになると思います。

これから子育てしていくお母さんたちへのメッセージをお願いします。

子育てしながら我が子と過ごす時間は、人生においてとても貴重で、何ものにも変えられない体験だと思っています。なので、“その時期を思いっきり楽しもう“という心持ちでおられるのが良いかと思います。実際にはうまくいかないことも出てくると思いますが、ママ1年生、パパ1年生から子育ても始まるわけですから、ちょっとくらい失敗しても「まあ、いいか」という気持ちで大丈夫だと思います。きちんと子供と向き合えていれば、取り返しのつかない失敗などないと思います。ただ、病気や身体の変化には注意が必要です。先にも述べたように、うちは次男が2歳の時に川崎病にかかり、その時は本当に辛い時期でした。病気に関すること、気になることは周りの人に聞くようにしてください。

では最後に、子育て中のお父さんたちへのメッセージもお願いします。

会社の仕事が大変だと思いますが、子育てもとても大変です。家事をどれくらい分担できるかは、二人でよく相談して決めれば良いと思いますが(父親が家事を手伝いすぎることが母親のストレスになることもありますし)、子育ての悩みについては、あまり論理的な答えを返さない方が良いと思います。子育てに正解はありません。明解な答えを求めているというよりは、意見を聞いてほしい、自分を支持してほしいという思いが強いことが多くありますので、母親の考え方に寄り添って、どうやったらそのサポートができるだろうという思考でお話をされるのが良いと思います。