No.12 佐々木常夫 / 読む講演会 クローズアップパートナーNo.12 佐々木常夫 /“読む講演会”クローズアップパートナー

定時に帰るために。50代以降を充実させるために。逆境に立ち向かうために。「多様性を活かす組織の実現に向けて〜50歳からの生き方〜」 No.12 元東レ経営研究所社長 佐々木常夫

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立ち止まって戦略を練っていれば、残業することなかった

30代の始めに、つぶれかかった会社の再建に行ったことがあります。ワークライフバランスどころか、当時はウイークデーは最終電車 土日もほとんど出勤でした。残業時間は100時間を超えました。

会社がつぶれそうだったわけですから、仕方がなかった。3年経って、黒字になって企画部署に戻りました。それで、3年間の仕事を振り返りました。恐ろしいほど無駄なことをやっていたことに気づきました。

仕事は次から次に出てくるわけです。それを、片っ端からやってしまった。ちょっと立ち止まって戦略を練っていれば、何もあんなに残業することなかったんです。

東レに戻って最初にやったのは、書庫の整理です。企画の仕事は書類を作るのが仕事。書類が大事なんですが、先輩が作ったたくさんの書類が入った書庫に、経営会議の資料、開発会議の資料があった。作業着に着替えて書庫に入って朝から晩まですべての書類を読みました。1カ月かかりました。

半分、書類を捨てました。残すべき書類はカテゴリー別に、重要度のランキングをつけてファイルリストを作りました。

机に戻りました。仕事が来ます。会社の仕事というのは、同じことの繰り返しなんです。誰かがどこかで同じようなことをやっている。仕事を言われたら、あのファイルとあのファイルとあのファイル、3つを取り出してきて、考え方、フォーマット、着眼点をいただく、ということができるようになりました。

最新のデータに置き換えて自分のアイディアを載せる。こうすれば、仕事が速くできるに決まっています。経営会議の仕事にしても、途中で落第したような資料は残っていません。最後の一番優れた作品を使う。

それを使っているわけですから、仕事ができるのは当たり前です。しょうもない頭なんて使わず、先輩の優れた作品を盗めばいいんです。優れたイノベーションより、優れたイミテーションです。これを繰り返すことによって、優れたイノベーションになるんです。

他にも、いろんな自分なりの取り組みをしていました。仕事は発生したその場で片付ける。ニューヨークからの出張レポートは、帰りの飛行機で書いてしまう。

 

やらなくていい仕事はやらない。国際会議のトップの挨拶を頼まれたら、過去にどんな挨拶があったか調べてみる。いいものは、いただいてしまえばいい。 詳しい人に聞きに行く。営業経験がないのに営業課長になったとき、私がやったのが、社内の営業の神様と言われている人たちに会いに行ったことです。いろいろ教えてもらえたばかりでなく、メンターにもなってもらえました。

会議に出ない、人に会わない、書類を読まない。後で議事録でも読めばいい会議は出ない。どうしても出ないといけない会議は、早く言って目立たない席を選んで内職をする。人から会いたいと言われても簡単に会わない。時間を取られるからです。電話で済むものは済ませる。

上司との付き合い方は最重要課題。ビジネスマンにとって大事なのは上司。自分の評価、異動を決める人とは丁寧につきあわないといけない。上司のスケジュールを詳細にチェックにして、2週間に1回、一番上司が暇な時間帯に30分のアポイントを入れるようにしていました。

必ず事前に文書で出します。報告事件3件、相談したいこと2件。人間、予告編が来ると落ち着くんです。これ繰り返すとどうなるか。30分が20分、15分になっていく。上司は私の仕事の内容をよく理解し、私が持って行きたい方向に上司を誘導できる。自分の仕事が、やりやすくなる。

2段上の上司にも、これをやる。課長なら部門長、局長、取締役。上司の役割は、評価と異動ですが、2段上の上司は、それをひっくり返してくれる人。嫌な上司を飛ばしてくれる人。こことうまくやらないといけない。どうやるか。ぜひ、私の本を読んでください。

効率化の一方、部下とのコミュニケーションには時間をかけていた

No.12 佐々木常夫

仕事術の話のあと、課長の本を書いてくれ、と言われました。こっちのほうが売れました。20万部売れました。『そうか、君は課長になったのか。』。もう1冊書いてくださいと言われて書いたのが、『働く君に贈る25の言葉』。人は自分を磨くために働く、なんて第1章の本。売れない本だと思ったら、もっと売れた。

私のリーダーの定義は、その人と一緒に仕事をしていると、勇気と希望をもらえる、ということだと思っています。そういう人は、若い人でも、女性でも、どこにでもいるんです。

自分は何物であるか、どういう生き方をしたいのか、どういう働き方をしたいのか。それをしっかり決めないといけない。まわりもそうだから自分も染まるとどこかで後悔する。自分の人生ですから。

なので、節目節目に、例えば30歳になったとき、課長に昇進したとき、自分に問う必要があります。私は、40歳のときから毎年1回、自分に問うことに決めたんです。

一年で一番暇な時期、年末年始。今年はこういう考え方でこういう仕事をするぞ、という業務方針を立てるんです。

1枚の紙に書きます。A4にちょうど入るくらい。これを1月4日に出社したら、部下全員に発信します、上司にも出します。

一緒に仕事をする仲間ですから、私の考え方を理解し、共有してもらわないといけない。自分の考え方を人に伝えるというのは、責任が生じることです。これ、毎年やったらどうなるか。去年何を考えたか、わかるんです。3年前、5年前もわかる。成長の軌跡がよくわかるんです。

ビジネスマン時代を通じて最も自分が成長したのは40代でした。20代、30代は、成長角度は高いんですが、経験が足りない、知識も少ない。まわり道もするし、ミスもする。40代は管理職。自分でやる必要はない。部下を使えばいい(笑)。

40代はしなやかに生きなさい、と言っています。なるべく部下に仕事をやらせ、自分の時間を見つけ、人に会ったり、本を読んだりするのも大事です。

ただ、私が異動すると、その組織はあっという間に元の木阿弥になります。次のリーダーがやらないから。異動するたびに元の木阿弥。会社は変われないんです。一人や二人が動いても。

私は仕事の効率化の話をしますが、むしろ時間をかけることを意識していたことがあります。課長をやっていたとき、春と秋に部下と面談を持っていました。会社は年1回でいいと言いましたが、2回やっていました。

一人2時間かけました。最初はプライベートなことを聞く。お父さんお母さん、家族はどうしてる。彼氏はどうした……。部下は自分の家族みたいなものです。家族のために何かできないかという気持ちが相手に伝わり、かつ彼らが私に言った言葉はどこにも漏れない。そういう信頼関係があったら、いくらでも話をしてくれます。

その話を聞いてから、仕事の話です。部下は仕事をする前にいろいろ事情を抱えています。それを理解してやらないといけない。50代半ばのとき、昔の部下の女性から年賀状をもらったことがあります。その中に、あの頃の佐々木課長との面談が待ち遠しくて、楽しくて、懐かしくて、と書いてありました。

仕事の効率化は大事ですが、効率化との両輪はコミュニケーションと信頼関係なんです。信頼関係があれば、私が変なことをしようとするとすぐ部下が止めてくれます。

プロフィール

佐々木常夫/  元東レ経営研究所社長

秋田市生まれ。6歳で父を亡くし4人兄弟の次男として母の手ひとつで育つ。自閉症の長男とうつ病の妻を持つ。肝臓病をも患う妻は20年の間に43回もの入院、3回の自殺未遂を起こす。育児、家事、介護に追いかけられる状況の中で、破綻会社の再建やさまざまな事業改革に取り組む。2001年、同期のトップで取締役就任。2003年東レ経営研究所社長に就任。その著書『ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない』が反響を呼び、さまざまなメディアに取り上げられ、2011年ビジネス書最優秀著者賞を受賞。

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