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 「講談」とは…?  ■■■


講談の「講」は歴史という意味。つまり、講談は歴史を面白く、わかり易く話をするものです。
その起源は、徳川家康公の御前で『源平盛衰記』・『太平記』を講じたのが始まりと言われています。
話芸は世界各国にありますが、その中でも講談は500年という大変長い歴史を持っています。

江戸の末期から明治にかけては講談師の人数も500人ほどいて、全盛をきわめました。
講談の魅力は、張扇(はりおうぎ)で釈台を叩きながらメリハリをつけて話を際立たせ、
また調子良く語り進めることで、流れるような心地よい日本語のリズムの話芸を
堪能できるところにあります。「張扇三年」といわれ、うまく叩けるようになるには時間がかかります。
物語の重要なシーンの前にポンと一打ち、注目と注耳を集め、また、物語の中で
時間と空間をワープさせることも出来ます。

現在、講談師は関東関西合わせて約61~62人ほどと全盛期と比べるとその数は減りましたが、
女流講談師が約二分の一を占める一方、国際的事件や経営理論など、
歴史以外の題材を取り上げる試みもなされ、徐々にその型、伝統を変えながらも
新たな盛り上がりをみせています。
ちなみに、落語では先輩のことを「師匠」と呼びますが、講談では「先生」と呼びます。