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■講師の立場で考える
やっとのことで講師の人選が終わり、さて講師依頼という時に迷いが出ます。何をどう頼んだら良いのか、謝礼の話をいつするのか、誰か人づてに紹介してもらった方が良いだろうか、等々迷い始めたらきりがありません。講師依頼のハウ・ツーはその迷いの数だけありますが、その迷いを解く唯一のカギは、講師の立場になって考えてみるということです。迷う事があったら、もし自分が講師依頼される立場で考えてみれば良いのです。答えは意外に簡単なはずです。
■企画と共にスケジュール化する
講演会の目的を設定し、適切なテーマを明確にし、相応しい講師を人選する手順を踏みながら、その一方で、会場を確保し、日程の調整をするなど担当者にとって慌しい作業の大詰めの最中で行うのが講師依頼です。その段階でなお、この講演会の企画意図が専門家への講師依頼に耐えられるものかどうか、よく振返っていただきます。企画内容の具体化と共にスケジュールをハッキリさせたときが、講師にその情熱を伝えることができるものです。
■2ヶ月前に講師依頼、準備は3ヶ月前を目途に
講師依頼は講演日の2ヶ月前にできれば理想的です。講師が講演テーマ、対象に沿って構想を組立て、レジュメを作成し、資料を準備するのに1ヶ月程度は必要です。ただ、あまり先の話も、他の日程との関係で返事がもらえない場合もありますので、講師依頼の目安としては、1ヶ月から2ヶ月前位が妥当でしょう。出演講師の数が多い講演会では特に、2ヶ月前から依頼を始め、1ヶ月前までには全ての講師を決めるペースで準備を進めましょう。内部での決定手続きや資料集めに意外と時間がかかりますので、講師、テーマの選定をはじめとした講演の具体的準備は3ヶ月前から開始するのが理想ということになります。
■依頼項目を整理する
講師依頼で最も注意すべきことは、こちらの意図を正確に伝えることです。講師との接触の機会は、最初の依頼が済めば直前の日程確認の時くらいしかないので、最初の誤解は大体、講演当日まで続いてしまいます。そこで、最初の講師依頼でひととおりのことは伝えるつもりで、依頼する項目をよく整理しておきます。
講師依頼のときに必要な項目は、一般的には次の点です。
1.講演の目的、対象、人数
2.講演日時
3.講演会場
4.講演料金(謝礼)、交通費
5.講演テーマ
6.資料・レジュメの有無
7.旅券、宿泊の手配の有無
8.依頼主の氏名、住所、電話番号
■依頼する順序が重要
延々と講演会の主旨を説明した後で、日程の都合を聞いてみたら別の予定が入っていて無理というのでは講師にも失礼です。また、最後に講演料金(謝礼)の話をしても講師としては断りにくいものです。依頼する項目の順序に留意すべきです。ケース・バイ・ケースですが、その順序はおおむねCの通り。ただ、日程等の話はなるべく早目に切り出す方が好感をもたれます。
■交通機関、宿泊先をどうするか
遠方からの講師依頼の場合、会場までの交通機関はどうするか、宿泊が必要ならその場所をどうするか、講師依頼のときにハッキリとさせます。講師の希望によるものですが、旅券を手配し郵送する、宿泊先を用意するというのが一般的のようです。ただし、これらは講師の日程を拘束してしまいますので、十分な打合せと講師の意思確認が必要です。
■レジュメが必要ならハッキリと依頼する
レジュメ、資料、講師の略歴、参考文献の紹介、必読文献の紹介等依頼したいときは、講師依頼の際にハッキリ、いつまでに必要と依頼します。単にレジュメといってもどの程度のものか分からないため、これまでのものを参考例として送った方が親切です。また、略歴も何を知りたいのかこちらで作った用紙を送って、記入して返送してもらう方が良いでしょう。
■断られた時の対応に注意が必要
日程の不都合で依頼を断られると、実にそっけなく電話を切る担当者がいます。これでは、次の依頼の時にあまりいい返答は期待できません。どうしても日程が不都合なら、こちらの日程のやりくりがつかないこと、突然の電話を詫び、次の機会には是非来ていただくことをお願いして受話器を置く余裕が欲しいものです。断られた時に、また次に実施する講演会の講師依頼が、すでに始まっていると考えましょう。
■講師依頼は精神力
講師依頼のような人を相手に物事を頼む仕事は、担当者の精神力が必要であることを見逃せません。日程の折りあいがつかず、8人目、9人目の講師に断られて、中には話も聞かずに断られる場合もあったりすると、力が抜けて投げ出したくなるものです。
しかし、担当者の精神力と情熱で、10人目で素晴らしい講師に出会い、先約をキャンセルして依頼に応じてくれることがあるものです。
■正式な依頼文書を送る
電話での依頼だけでは不確かなところもありますから、講師の承諾をもらえたら正式な依頼文書を本人宛にすぐ送りましょう。この文書には電話で依頼した項目のうち、
1.日時
2.講演会場
3.講演テーマ、対象、人数
4.講演料金(謝礼)
5.連絡先、担当者名
などを明記します。講演全体の時間割、依頼意図の補足などは別紙の形で添付すれば良いです。
レジュメの参考例や略歴の記入用紙などはこの文書に同封すれば良いのですが、返信用には切手を貼った封筒を同封するのは常識です。
■必要なら打合せを希望する
どういう講演をして欲しいのか、こちら側の依頼意図はなかなか伝わらないものです。理想的には、直接会って打合せをしたいところですが、実際には難しい場合もあります。そこで、大体は依頼文書に詳しく書いたり、補足する手紙を入れたりします。
講師単独の講演会はこれで良いですが、課題に基づく討議、パネル・ディスカッション等では、綿密な打合せが必要な場合もあります。必要ならば講師にお願いして、打合せを実施しましょう。
勿論単なる事前の挨拶は、講師の迷惑になるだけです。
■当日配布の印刷物ができたら講師に送る
レジュメの印刷ができましたら講師に送付して見てもらいましょう。誤りがないか、予め目を通してもらうためですが、「こちらも着々と準備を進めています。どうぞ宜しくお願い致します。」というお知らせになります。なおこの際に、当日配布の印刷物、時間割、他の講師のレジュメなども送付すると良いでしょう。
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